昨日の、日・仏・独篇に続きまして、世界各国のAmazonで検索キーワードをブルックナー(日本以外ではBruckner)にして、売れ筋CDのランキングを見て居ります。
本日は英・米・カナダ編。では早速どうぞ!!
世界のAmazonで見るブルックナー売れ筋ランキング:英・米・カナダ編
イギリス |
アメリカ |
カナダ |
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1 |
ダニエル・バレンボイム指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 |
オイゲン・ヨッフム指揮/ドレスデン・シュターッツカペレ |
Yannick Nézet-Séguin指揮 / Orchestre Métropolitan Du Grand Montréal |
2 |
スティーブン・レイトン指揮/ポリフォニー他 ポリフォニー(Polyphony)はレイトンが創設した合唱団のこと。すでに20年のキャリアがあります。 |
オイゲン・ヨッフム指揮/バイエルン放送交響楽団(2,3,5,6)、ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団(1,4,7-9) |
ハンス・クナッパーツブッシュ指揮 / ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 |
3 |
オイゲン・ヨッフム指揮/ドレスデン・シュターッツカペレ ドイツの4位&9位に出て来ました。 |
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 |
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4 |
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 日本の7位と同じ物です! |
ブルーノ・ワルター指揮/コロンビア交響楽団(No.9)、ニューヨーク・フィル |
セルジウ・チェリビダッケ指揮/ミュンヘン・フィルハーモニー管弦楽団 |
5 |
カラヤン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 ドイツの3位 |
Yannick Nézet-Séguin指揮 / Orchestre Métropolitan Du Grand Montréal |
オイゲン・ヨッフム指揮/ドレスデン・シュターッツカペレ |
6 |
ギュンター・ヴァント指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 ドイツの8位 |
マレク・ヤノフスキ指揮/スイス・ロマンド管弦楽団 日本のAmazonにみつからず、米国Amazonにリンクさせています。 |
ジョン・バルビローリ指揮/ハレ管弦楽団 |
7 |
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 |
ホルスト・シュタイン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 日本のAmazonにみつからず、米国Amazonにリンクさせています。 |
Georg Tintner指揮/Royal Scottish National Orchestra |
8 |
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 |
オイゲン・ヨッフム指揮 / バイエルン放送交響楽団および合唱団 イギリスの10位と同一 |
レジナルド・グッドオール指揮/BBC交響楽団 曰く「クライバーが讃え、ショルティが恐れた」男です。 |
9 |
ロバート・ジョーンズ指揮/Choir of St Bride's Church |
ロジャー・ノリントン指揮 / SWR Stuttgart Radio Symphony Orchestra 2008年9月9日発売予定!ただいま予約受付中です。 |
リッカルド・シャイー指揮/ロイヤル・コンセルトヘボウ |
10 |
オイゲン・ヨッフム指揮 / バイエルン放送交響楽団および合唱団 |
ヘルベルト・フォン・カラヤン指揮/ウィーン・フィルハーモニー管弦楽団 |
ウィルヘルム・フルトヴェングラー指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 |
11 |
クラウス・テンシュテット指揮/ロンドン・フィルハーモニック管弦楽団 |
Yoav Talmi 指揮/オスロ・フィルハーモニー管弦楽団 |
ダニエル・バレンボイム指揮/シカゴ交響楽団 |
12 |
Matthew Best指揮/Corydon Orchestra, Corydon Singers |
ダニエル・バレンボイム指揮/ベルリン・フィルハーモニー管弦楽団 |
オットー・クレンペラー指揮/ニュー・フィルハーモニア管弦楽団 |
昨日のランキングと合わせて考えると、なかなか興味深い結果でした。
アメリカとカナダはかなり個性的なランキングですね。
アメリカが唯一ギュンター・ヴァントが出て来ないのですが、この後、13番目がヴァント指揮/ベルリン・フィルの交響曲第5番となって、その後も割と上位に出て来ます。
このランキングは、日によって幾らか異同もありますし、販売店数もどの程度か判らないので、厳密に考えるより大まかに捉えた方が良いと思います。各国100位超ほど見てみた方が良いのですが、作成の手間から12位に絞っており、すみません!気になった国があったらそれぞれのAmazonでずっと先の方まで見てみると面白いと思います。
レビューまで見てみると、各国でいろいろなブルックナーの定評があるんだな、、、とこれまた興味深いものです。
12位以降も眺めた上での、私の感想をざっくりと挙げますと、
- ギュンター・ヴァントとオイゲン・ヨッフムは各国でブルックナー指揮者としてかなり定評が高い。
- (過去のランキングも考慮して)カラヤンはどの国でも、なんでも絶対上位ランキング!
- セルジウ・チェリビダッケが出て来たのがカナダだけとちょっと意外(私に取っては不本意!)でしたが、12位以降にかなり安定的に複数点数でてきます。宣伝してしまいますが、どれもいいですよ!若い頃の独グラモフォンが出している録音は表現に起伏があって、晩年のEMIはゆったりして響きが堪能できます。細部を考えると晩年の方がバランスが良くて好みです。
- 日本以外では往年の指揮者ではブルーノ・ワルターとオットー・クレンペラーが結構目立ちます。後々まで見ると、ジュリーニやショルティ、ベームなどの応年の名指揮者もやっぱり出て来ます。
- 日本では殿堂入りのハンス・クナッパーツブッシュはどうもフランス語圏のみでは評価が高そうで、カール・シューリヒトは日本以外ではまず出て来ません。地元のドイツでも出て来ず、これはちょっと意外でした。
- 各国とも4,7,8番が人気が高いのは予想しておりましたが、5,6,9番もいまは当たり前の曲と言って良いようです。
- ロジャー・ノリントンやニコラス・アーノンクール、サイモン・ラトルなどの新しい録音、バレンボイムやハイティンクなどの10余年以内の比較的新しい録音は100位以降まで見て行くと、日本も他の国々も大体似たような感じで出て来ます(とは言え、海外の方が上位になりやすい様子)。
もっと大きなところでは、
- 日本以外では全集が上位に挙がる傾向あり(これはブルックナーに限らず、過去の他の作曲家でもそうでした)
- 日本以外では、宗教曲作家ブルックナーが重視されている!
などなど。勿論、海外と同傾向なら良い、違うとダメ、という話ではなく、ちょっと他所の様子も見たというだけのことであります。
ブルックナーを聞き始める方へのあれこれ
第何番から聴くのか!?
最初にブルックナーを聴き始めるとしたら、全集を一気にとならない場合、どれから・・・と思うものでしょう。「4番や7番が聴きやすい」という意見は昔からあるのですが、そこはあまり気にせずどれから聴かれても良いと思います。音の流れも響きも特徴的で、そんなに気にせずに、独特の作曲家だと面白く聴けると考えます。
それこそ宗教曲から入っていっても良い訳で、曲数は多くないのであまり気にせずにその時の気分で!
ハース版、ノヴァク版、原典版といろいろあって結構違うのですが、最初に聴き始める時はそれほど気にせずに良いと思います。いろいろな録音にも演奏会にもその旨、いろいろ書いてありますので、いずれ「あーここが違うんだ」と判るもの。どの道ブルックナーのユニークさに気づくのはどれでも一緒・・・と言ったら暴論でしょうか?
オイゲン・ヨッフム指揮の全集について
海外でかなり人気のヨッフム指揮/ドレスデン・シュターッツカペレ。1-9番が入った9枚組で価格は5,000円以下ということもあるかと思いますが、ここまで諸国で人気が高いのはちょっと驚きでした。
以前に聴いた感想では、9番などはバランスがおやっとか、ところどころ唐突かななどと思ったりしたのですが、今一度聴き直すいいきっかけになりました。
実は・・・昨晩から聴き直していますが、3,6,7番とこれが良い&面白い演奏。でも、9番はやっぱり自分的には今ひとつ・・・これだけ気に入らないから、評価を下げていただけかも知れません・・・!!←9番が一番好きなのです。
記憶もいい加減だと反省して居ります。。。全般的に表現に起伏がある演奏で、価格を考え合わせたら良いセットであるのは確かでしょう。昨日「ヨッフムなら独グラモフォンの方がいいかも」などと書きましたが、自信がなくなっています、ひとまずご放念ください!
カール・シューリヒトのブルックナーの録音について
海外で意外に評価の低かったEMIカール・シューリヒト指揮ウィーン・フィルのスタジオ録音。日本で1位の右の写真の9番など私も何十年の愛聴盤です。シューリヒトはスタジオ録音とライブ録音で全然違って、スタジオ録音ではかなり大人しく清澄な音楽になっており、ライブではすごく振り幅が大きい、激しい音楽になっています。
9番はこのシューリヒトを聴いて、8番までとは打って変わった曲調かと感じたものです。変な話ですが、とぼとぼ歩いては考える曲といったイメージ。そういうイメージの演奏は他に(ほとんど)ないのでお薦めです。
第一楽章など典型的で、休止してから、またテーマが繰り返しはじまるとこなどすごく柔らかくて、休止が活きていて良いです。これが同じシューリヒトのライブ盤では、ぜんぜんそんなことなくって吃驚でした。
8番などはスタジオ盤も悪くないのですが、ちょっとこじんまりした感じがあって、シューリヒトについては、9番以外ならライブ録音の方がいいかなと考えています。
なおシューリヒトのライブ盤というと、20CD+1DVD(シューリヒトのドキュメントでAll Region NTSC)が気になるところですが、オーケストラのSWRがちょっと弱くて音はずしなどが気になる場合が多いと思います。高いセットですし、やはりシューリヒト好きのためのものかなと。
「シューリヒトのライブ盤をちょっと聴いてみたい」という場合は、他のレーベルのベルリン・フィルやウィーン・フィルのものを探すと良いと思います。(というと、どこまで指揮者の力量なのかという話にもなるのですが・・・)
関連のおすすめ: (Look4Wieck.comのAmazon検索機能が開きます)
ちょっと長くなりましたので、本日はここまで!
また次回。
ブルックナー:交響曲全集(9枚組)
Bruckner 7 [Hybrid SACD]
Bruckner: Mass in E minor; Motets
Bruckner:Symphonies 1-9
Bruchner:Symphony No.4 in E-flat, "Romantic"
Bruckner: Symphony No. 7
Bruckner: Mass in E minor; Motets
ブルックナー:交響曲第7番
Bruckner: Symphony No. 9&Te Deum
Bruckner: Symphony no 7, Te Deum
Bruckner: Symphonie No.8
Bruckner 9 [Hybrid SACD]
Bruckner: Symphony No. 8
Bruckner: Symphony No. 9 [Hybrid SACD]
Bruckner: Symphony No.8
Bruckner: Symphony No.9
Bruckner: Symphony No. 6; Weber: Overtures
Bruckner: Symphony No.9
Bruckner: Symphonies 7 & 8
Bruckner: Die 3 Messen
Bruckner: Symphony No. 9
Bruckner: Motets
Bruckner: Symphony No. 6
Bruckner: Symphony No. 8
Bruckner:Symphony 8
Bruckner: Symphony No. 8
Bruckner: Symphony no. 9
Bruckner: Symphony No4&
Bruckner: Masses; Te Deum
Bruckner: Symphony No. 6; Gluck, Humperdinck: Overtures













チェリビダッケは、やはり解釈が「オーソドックス」ではないので、交響曲ではあまり一般的にならないのではないかと思います。ブルックナーを「歌」にし過ぎる印象が強いかも。ですから、声楽作品に絞るなら(ブルックナーの声楽曲は売れ筋ではないのでしょうが)逆にチェリビダッケはランクインしてくるのでは?
彼の本領はフランスの管弦楽曲の方がより発揮されているように思います。
かくいう私は、チェリビダッケによるブルックナーの8番が、実は大好きなのですが。
小生余り深く考えていませんでした、、、自分の聴いた順番もいい加減で、9,7,8,4,3,5,6その他だったような・・・
>ブルックナーを「歌」にし過ぎる印象が強いかも。
もしお時間あれば、どういうことでしょうか?←普段、「あーこれいいなー」くらいにしか聴いてないのがばれます!!
>かくいう私は、チェリビダッケによるブルックナーの8番が、実は大好き
私もです!チェリビダッケのブルックナーで最初に聴いたのは、6番でこれで「!!」と。
ヴァントのProfil盤のミュンヘン・フィルでの8番が面白いです。チェリビダッケとヴァントが混じった感じがしました。
もしお時間あれば、どういうことでしょうか?←普段、「あーこれいいなー」くらいにしか聴いてないのがばれます!!
いえいえ、私の多分に「主観的な」ものいいです。
ブルックナーはオルガニストだったでしょう?
で、彼の器楽には、その特徴がよく現れています。
声楽が入らない時は、非情なくらい、「石の建造物・・・荘厳な教会そのもの」のように設計されている。
声楽、あるいは器楽に声楽が入ると(前の記事でYouYubeでリンクしている曲もそうなんですが・・・私はこの曲は弦楽合奏に編曲したもので弾きました、って、こないだ聴いて頂きましたね。あんまりうまくなかったけれど)詞を意識するのでフレーズがシンフォニーより短いですし、加えて、情緒的要素が大部分を占めるようになります。
チェリビダッケのシンフォニー解釈は、対極と言ってもいいヨッフムやヴァント、その他大勢に比べると、フレーズは短めに、音の流れは柔らかに(すなわち情緒的に)と、声楽におけるブルックナーの創作スタンスを立脚点にしている上で、特異なものだと思われます。
実は今日、手元にアーノンクールの指揮したブルックナーの4番が届いたので・・・彼はどう演出しているのか、まだ聴いていないのでドキドキしてます!
>声楽におけるブルックナーの創作スタンスを立脚点
なるほど!
>手元にアーノンクールの指揮したブルックナーの4番が
それはドキドキですね。アーノンクールがベタ誉めされた伝記の中で、カラヤンのウィーン交響楽団時代の4番が、大変ユニークで良いと誉めているのを聴いて、そのカラヤンの録音とアーノンクール聴かなきゃ・・・と思いながら、聴けてない状態です!