本日9月8日はアントニン・ドヴォルジャーク Antonín Dvořák(1841-1904)の誕生日。チェコはボヘミア地方の生まれ。親しみやすい音楽で、普段クラシックを聴かなくても、その交響曲や室内楽曲のフレーズなど、誰でも耳にしている曲が多い作曲家の一人。
同世代の音楽家には、ロシアのチャイコフスキーやムソルグスキー、ノルウェーのグリーグ、フランスのシャブリエなどが挙げられましょう。チェコの作曲家で言うと、大体20年前に生まれたのがスメタナ、10年後に生まれるのがヤナーチェクといったところ。
チェコ語の発音ではドヴォジャークが一番近いそうですが、慣例に従った表記と致します。
さて、伝記的な話はやはりお手軽な書籍で、、、と手に入りやすい物を挙げますと!
ドヴォルジャークのおすすめ書籍:伝記&チェコ音楽史
、内藤久子さんの著書がいま手に入りやすく数種類でています。内容はどれもちょっと違う側面からドヴォルジャークないしはチェコ音楽を扱ったもの。先ずは『作曲家◎人と作品 ドヴォルジャーク 』。冒頭20頁は簡単なチェコ音楽の歴史に当てられて居るのも有り難いところ。伝記の中でも、当時の音楽先進国であるドイツ・オーストリア圏の影響だけでなく、そこで認められてこそ成功といった当時の事情が映し出されていて、興味深いところ。付属の主要作品解説が、ドヴォルジャークの音楽を聴き薦める良い手引きになるのは、音楽之友社 作曲家◎人と作品シリーズの良いところです。
こういったドイツ・オーストリア圏の音楽理論、ドイツ・オーストリアの市場性を考慮しながら、スメタナ、ドヴォルジャーク、ヤナーチェクのそれぞれのスタンスを解説した物が、同著者の『チェコ音楽の魅力―スメタナ・ドヴォルジャーク・ヤナーチェク』。
先日ヤナーチェクを扱った記事で既に簡単にご紹介しております。標題音楽と絶対音楽という当時のドイツ・オーストリアを二分した考えにそれぞれの作曲家がどう対応したか、チェコ独自の音楽を作ろうという意図を共通としながら各々の作曲家がどうやって旋律やリズムを取り入れようとしたのか、チェコ国内の社会的・政治的な立場とも絡めた解説は大変面白い物でした。スメタナやヤナーチェクの伝記を扱った読みやすい書籍は他に余り無いので、ご興味があればぜひご一読を!
もう一冊は、『チェコ音楽の歴史―民族の音の表徴』。この三冊の中では、もっとも早くに書かれた物で、文章も専門的論文口調となっています。内容的には『チェコ音楽の魅力―スメタナ・ドヴォルジャーク・ヤナーチェク』と重なるのですが、本書の特色は、凡そ350頁の100頁余に割り当てられた、譜例や曲の調声・モティーフ分析表。
著者の話を音楽的に知りたい・考えたいという向きには有り難い書籍。
価格も高い物で、楽器を嗜まれる方向けの著作。「楽譜が出てくる書籍はちょっと・・・」という場合は、最初の二冊をどうぞ!
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・・・と本日は、ここまでとなりますが、折角ですから、冒頭のYouTube画像の名盤を。
ご存知の方も多いと思います。これはドヴォルジャークの弦楽四重奏曲第12番ヘ長調 Op. 96。アメリカでの音楽体験が反映された名作です。
名盤として今さらご紹介するにはありきたりながら、チェコのスメタナ四重奏団の録音がいまだ定番というところでしょうか?
確か5-6種類あったと思いますが、いま手に入りやすいのは2種類。双方国内盤がお求めやすい廉価版になっています。一つはEMIの66年録音、もう一方のDENONは解散前の80年録音。
ごくごく簡単に言って、引き締まった方が好きなら前者、それに比べればちょっとゆったりしたものなら後者といったところでしょうか。
スメタナ四重奏団の録音はいま中々手に入り難く、惜しいところです。。。
室内楽のリリースはどうも全般的に不遇と思われます!
こちらのブログとLook4Wieck.comでは室内楽もなるべく取り上げるようにしており、そちらをお買い上げの方の比率も高いのですが、、、嗚呼!













