2008年09月19日

ちょっと久しぶりですが、音楽家の言葉から・・・作曲家・演奏家かく語りきであります

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Look4Wieck.comのトップ頁に、下の写真の灰色部分ですが(クリックすると写真が拡大致します)、『音楽家は語る』というコーナーがありまして、さまざまな書籍から作曲家・演奏家の言葉を引用して、ランダムでお見せしております。

20080919Ongakukahakataru.jpgこれが、あまり長くなって区切りにくいと引用が難しく、また、バランスよくいろいろなジャンルや人を思うと、これまた・・・という次第で中々進まないのですが(短い表現がうまいベートーヴェンやシューマンだけで100くらい行ってしまうのでは!?)、最近、ちょこっと更新致しました。

これで今現在、58冊の書籍から、155の言葉となっております。

Look4Wieck.comではランダム表示しており、いざ探そうとすると大変です。そこで今回挙げた五つの新しい言葉をこちらでご紹介!

*****

一つ目は、このブログでも幾度かご紹介したブラームスの回想録から。英国の作曲家C.V.スタンフォードがウィーンにブラームスを訪問した際のコミカルなやり取りです。

天崎浩二編 『ブラームス回想録集3 ブラームスと私』の商品写真「イギリス人だから、葉巻は吸わんね!」
これには勇気を振り絞って、御返事することにした。
「誠に失礼ながら、イギリス人も葉巻を吸いますし、たまには作曲だってするんです」
葉巻箱が下げられると同時の反撃だった。ブラームスは、恐ろしげなマスチフ犬のようにこちらを見つめ、それから笑い転げた。氷は溶け、もう固まらなかった。

天崎浩二編 『ブラームス回想録集3 ブラームスと私』

このブラームス回想録集には、こういった可笑しいやり取りがたくさんあって、生真面目な内容ばかりでないのがいいところ!?

二つ目は、同時代のブルックナーの言葉。1877年の暮れ、自ら指揮した第3交響曲の初演が大失敗した際、弟子たちの慰めの言葉に対して・・・

土田英三郎著 『ブルックナー』の商品写真構わないでくれ、みんな私のことをわかろうとはしないんだ!

土田英三郎著 『ブルックナー』

ブルックナーは、先日作曲家の誕生日に関連して幾つか記事を書きました。未読でしたら、お時間があったら、ぜひどうぞ。いろいろ聴いていらっしゃる方にも、世界のアマゾンで見たブルックナーの売れ筋のランキングなどちょっと面白いかもしれません。

次も、よく取り上げている書籍ですが、スヴャトスラフ・リヒテルアルトゥール・ルービンシュタイン宅を訪問して大変愉快だった由。

ルービンシュタインのおもてなしの話は、方々で見ますが、どれも愉快で愉快でといった調子です。ルービンシュタインのそんな様子を捉えた映像をどこかで見た記憶があってご紹介できれば良いのですが、ちょっと思い出せません、失礼!

ブリューノ・モンサンジョン著 『リヒテル』の商品写真アルトゥール・ルービンシュタイン宅での興趣尽きない、楽しい晩。彼は気に入りのレコードを何枚か聴かせてくれた。それに彼といるといつも気持ちが良いのだ。何事も肯定的にとらえ、幸福に恵まれた、気さくで、ユーモアと魅力の塊りのような人物。
何か話をするたびに、その持ち前の才能で死ぬ程笑わせてくれたのを思い出す。

ブリューノ・モンサンジョン著 『リヒテル』

四つ目はガブリエル・フォーレの最晩年弦楽四重奏ホ短調 Op.121を書いていた際の言葉です。妻に当てた手紙にあるものですが・・・

ジャン・ミシェル・ネクトゥー著 『ガブリエル・フォーレ 1845-1924』の商品写真(弦楽四重奏曲は)ベートーヴェンによって代表されるジャンルであり、ベートーヴェンのもの以外はすべて不完全に見えるのです。
(弦楽四重奏曲を)書いているのですか、と尋ねられたら、いいえ!とずうずうしく答えています。だから人には話さないでください・・・・・・・。

ジャン・ミシェル・ネクトゥー著 『ガブリエル・フォーレ 1845-1924』

フォーレがこれだけベートーヴェンを意識していたというのが、面白いなと思いました。普通に曲を聴いていると、演奏も淡い感じを強調したようなものが多いのか、あまり思い浮かばないことかも知れません。

ジャン・ミシェル・ネクトゥー著 『評伝フォーレ―明暗の響き』の商品写真このネクトゥーの本は、要領よく伝記をまとめ、フランス音楽史の中でのフォーレの重要性を説きつつ、熱くそのさまざまな作品を語るというもので、フォーレを聴き始めるにもってこいの著作なのですが、リンク先も在庫切れで古書取扱もなく残念です。。。

同じネクトゥーが後に書き上げたもっと大部の著作がありまして、『評伝フォーレ―明暗の響き』という書籍。916頁と頁数だけでも3倍という浩瀚な書籍で、価格もかなり。わたくしも価格故、まだ未読なのですが、『ガブリエル・フォーレ 1845-1924』の著者であれば、示唆深い内容だろうと想像しております。

なお、フォーレについては、こちらの記事も宜しければ

最後は、指揮者のルドルフ・ケンペ。ケンペはオーボエ奏者として、キャリアをスタートしました。ゲヴァントハウス管弦楽団に所属していた頃、R.シュトラウス、クレンペラー、E.クライバー、シューリヒト、フルトヴェングラーらが客演に来ましたが、彼らを回想した言葉です。

尾埜善司著 『指揮者ケンペ 』の商品写真もっとも圧倒的だったことは、これらの偉大な人々がピアノとピアニシモとの間に作りなすダイナミックなコントラストの徹底ぶりであった。―こんにちでは消え失せてしまった何物かである。

尾埜善司著 『指揮者ケンペ 』

特にクレンペラーを尊敬する旨の言葉もありました。後の自らの指揮活動に演奏者として指揮者を体験し、観察した経験が大変に役立ったとも。

この書籍、一愛好家がその熱意のあまりケンペについて調べてついに一冊の本に!という一風変わった物ですが、ケンペの言葉も豊富に引用してあって、なにより最近TESTAMENTから出ているCDも視野に入れてのディスコグラフィーが、有り難いものでした(2006年の増補版が刊行されたので、その時点のまでです)。

Strauss: Orchestral Works [Box set] の商品写真弊ブログでケンペのお薦め名盤を一つ・・・と言うと、、、一枚ものではないのですが、やはりR.シュトラウスの管弦楽曲集(9枚組)でしょうか?EMI Budget Boxとして何年か前に発売されたものです。

浩瀚な管弦楽曲集として、初のものであり、マイナーな曲も収めてあって、ケンペを聴くにも、R.シュトラウスをいろいろ聴くにももってこいのセットかと思います。オーケストラはシュターツカペレ・ドレスデン。ソリストには楽団員の他には、ヴァイオリニスト ウルフ・ヘルシャー Ulf Hoelscherマックス・ロスタル Max Rostal(《ドン・キホーテ》にヴィオラで参加)、チェリストのポール・トルトゥリエ Paul Tortelier、今現在来日中のピアニスト ピーター・レーゼル Peter Rösel などなど。

このEMIのBudget Boxはいざ探そうとすると結構みつからないもので、以前Look4WIeck.comにごく手短にすべて取り集めた頁を作りました。よろしければそちらもご覧下さい。

*****

さて、この『音楽家は語る』は、もうちょっと音楽関連書が読まれてもいいのかな・・・、作曲家や演奏家自身の言葉でいろいろ聴く際にヒントが見つからないかな・・・というつもりで、作ってみたコーナーですが、最近Look4Wieck.comでもこのブログでも、書籍の販売が幾らか増えて、嬉しい限りです。

写真をクリックすると関連のAmazon頁が開きますので、お気に入りましたらご購入ご検討を。

では!

p.s.: 古書でしか手に入らないものも多いのですが、マーケットプレイスには、古書に(私が神保町を歩いている経験から言って)不当と思える価格を付ける業者さんが居りますので、購入の際はご注意ください。勿論、まともな価格の真面目な古書店さんも多いです。ここら辺、価格レベルの判断は、いろいろ経験がないと判断し辛いですが、「高いな・・・」とお思いの際は、ネットで古書価格をいろいろ見てみると良いかと思います。

また、同じアマゾンでの場合、同じ品点が幾つも挙がっていることがよくあります。書籍名や著者名で、検索を掛けて、一番安いものを購入するというのも簡単な方法です(CDも輸入盤などでは一応そうされることをオススメします)。

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posted by sergejO at 17:43 | Comment(4) | TrackBack(0) | 名著ご案内!
この記事へのコメント
良い頁をおつくりで!
是非愛読させて頂きます!

ケンペのR.シュトラウス集は、実は私の最愛聴盤のひとつです! これは、いい。
Posted by ken at 2008年09月20日 23:56
お誉め頂き深謝申し上げます!後は、お客様にどう来て頂くか・・・

>ケンペのR.シュトラウス集は、
いざ誉めようとすると、どう誉めて良いのか、ごく簡単な紹介になってしまいました。
ちゃんと聞き分けられないから、言葉にできないんだな〜と自嘲気味であります。。。
Posted by sergejO at 2008年09月21日 14:24
ケンペのR.シュトラウス集は、ロマン的でありながら中庸、バランス良好ながら劇的要素大、ってとこでしょうか?
Posted by ken at 2008年09月21日 23:15
>ロマン的でありながら中庸、バランス良好ながら劇的要素大

助かりますっ。

ケンペって聴く前は、すっごい地味〜でしょぼ〜い感じがして、協奏曲ものに入っていても、さして気にしてなかったのですが、このR.シュトラウスを聴いて「あらあらどうして!」感心したのを思い出しました。

「どんな人か、、、」と調べたら、見た目リチャード・ギア。←誉め過ぎ?
Posted by sergejO at 2008年09月21日 23:32
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