2008年10月24日

フランツ・リストの誕生日にちなんで その2− おすすめ名盤 ジョルジュ・シフラ、クラウディオ・アラウ、ホルヘ・ボレットのピアノ曲集

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昨日は、フランツ・リスト Franz Liszt(1811-1886)の誕生日にちなんで、と親しみやすい著作をご紹介致しました。

その流れで行きますと、ヴィルトゥオーゾ・ピアニストとしてのリストだけではよろしくない!と、管弦楽曲、それ以上に宗教曲をご紹介するところです。しかし、私自身、今いろいろと聞き進めているところで、どれを取り上げようか迷っている段階。今回は、オーソドックスにピアノ作品のおすすめ名盤です!

派手で、目を見張る様な、さすがヴィルトゥオーゾの作曲家!という曲が多いのが特徴ですが、なかにはなにか複雑な内面を語る様な不思議な曲もあって、リストも多様だな・・・といまさらながら思わされます。

ちなみに映像はフランスでしょうか、愛好家の方の弾くリストの即興的円舞曲。

著名な名ピアニストで、入手が容易く曲数も十分となりますと、ハンガリー出身のジョルジュ・シフラチリ出身のクラウディオ・アラウキューバ生まれのホルヘ・ボレット、彼らのそれぞれのリスト ピアノ作品集が、やはり、おすすめの定番。

かなりオーソドックスなおすすめですが、何枚もCDが入ったBoxセットにしています。一枚ものですと、きらびやかな曲が選定されることが多いですが、「リストはそれだけではなさそう・・・」となると、やはりBox盤が見通しをつけるにはいいと思います。

リスト おすすめ名盤 1) ジョルジュ・シフラ演奏 《リスト:ピアノ作品集》EMI 5枚組

ジョルジュ・シフラ演奏 《リスト:ピアノ作品集》EMI 5枚組の商品写真まず、一人目。ハンガリー出身で、フランスに亡命して活躍したジョルジュ・シフラ(1921〜94)ならば、EMIからの輸入盤《リスト:ピアノ作品集》5枚組が、安価で手に入りやすいリスト作品集。録音は幅広く、1950年代〜1970年代まで。

唖然とするその技術、テンポを挙げて畳み掛ける迫力は、シフラの独壇場というところ。

「早いだけで、、、」という人もあって、確かに一曲が長いもの、例えば、《メフィスト・ワルツ》《ソナタ ロ短調》では、個々の部分のアイディア・演奏は卓抜でも、全体としては盛り上がり損ねているとも思うのですが、私はこれはこれでやはりすごいなと単純に感嘆しております。

早さや迫力ばかり強調してしまいますが、5枚聞き通してみると、むしろ、ひそやかな部分が奇麗なのが印象に残る気も。この5枚組のCDの曲目は、

EMI ジョルジュ・シフラ《リスト:ピアノ作品集》5枚組の曲目詳細
CD1: ハンガリー狂詩曲 No.1-9
CD2: ハンガリー狂詩曲 No.10-15 / スペイン狂詩曲
CD3: 超絶技巧練習曲全曲
CD4: メフィスト・ワルツ / エステ荘の噴水(巡礼の年 第三年から) / 忘れられたワルツ No.1 / 即興円舞曲 / 《愛の夢》〜夜想曲 No.3 / 半音階的大ギャロップ / ラ・カンパネッラ 〜パガニーニによる大練習曲 No.3 / 狩り 〜パガニーニによる大練習曲 No.5 / 妖精の踊り 〜2つの演奏会用練習曲から / 森の中で 〜2つの演奏会用練習曲 / 葬送 〜詩的で宗教的な調べ No.7
CD5: バラード第2番ロ短調 / ポロネーズ第1番 / 鳥に説教をするアッシジの聖フランチェスコ:鳥のお告げ 〜伝説 No.1 / 波の上を歩くパオラの聖フランチェスコ 〜伝説 No.2 / ソナタ ロ短調

となっています。

リスト おすすめ名盤 2) クラウディオ・アラウ演奏 《リスト:ピアノ作品集》Philips 6枚組

クラウディオ・アラウ演奏 《リスト:ピアノ作品集》Philips 6枚組の商品写真次は、前回の記事でその著書をご紹介した、クラウディオ・アラウ(1903-1991)が演奏する 《リスト:ピアノ作品集》Philips 6枚組。録音は1969年から1989年まで。

晩年の時期でもあり、上のシフラに比べればテンポは遅いもの。しかし、豊かな低音を使った迫力・豊潤な響きは素晴らしく、なによりも音楽が物語のように意味を伴って近づいて来ます。アラウは見た目、温厚そうですが、作る音楽は優しいときも勿論あれば、ゆったりしながらも激しいドラマも見せる時もあり。

アラウのこの作品集は未だ価格が高いのですが、リストの曲がなんとなく苦手・・・とあまり聴かずに来られた方には、このアラウで試されては如何でしょうか?リストの音楽がこんなに豊かだったのか、、、と感じる切っ掛けになるやも知れません。

クラウディオ・アラウ演奏《リスト:ピアノ作品集》Philips 6枚組の曲目詳細
CD1: ソナタ ロ短調(1970年録音) / ピアノ協奏曲第1番 変ホ長調 / ピアノ協奏曲第2番 イ長調 ...共演 コリン・デイヴィス指揮 ロンドン交響楽団
CD2: 超絶技巧練習曲全曲
CD3: 忘れられたワルツ 嬰へ長調 / ショパンの歌曲 Op.74のピアノ独奏用編曲 / 葬送 〜詩的で宗教的な調べ No.7 / 孤独の中の神の祝福 〜詩的で宗教的な調べ No.3 / バラード第2番ロ短調
CD4: 《愛の夢》〜夜想曲 No.3 / ヴェルディのオペラのピアノ演奏会用パラフレーズから 《リゴレット》《エルナニ》《イル・トロヴァトーレ》《ロンバルディア》《アイーダ》《ドン・カルロ》《シモーネ・ボッカネグラ》の7曲 / メフィスト・ワルツ第1番
CD5: 2つの演奏会用練習曲 / 3つの演奏会用練習曲 / ソナタ ロ短調(1985年録音)
CD6: 巡礼の年からの抜粋集 エステ荘の噴水(第三年 No.4) / オーベルマンの谷(第一年 No.6) / ダンテを読んで(第二年 No.7) / ペトラルカのソネット第104番(第二年 No.5) / ペトラルカのソネット第123番(第二年 No.6) / ウィリアム・テルのチャペル(第一年 No.1)

リスト おすすめ名盤 3) ホルヘ・ボレット演奏 《リスト:ピアノ作品集》Philips 9枚組

もう一人、ご紹介するのはホルヘ・ボレット。キューバ出身でアメリカで活躍したピアニストです。ボレットのリストと言えば、ベヒシュタインの美しさ・・・が決まり文句でしょうか?

私自身は、CDを聴いてピアノ・メーカーをあてる耳はないのですが、それは兎も角、このCDがちょっと柔らかい美しい音なのは十分感じられ、親しみやすいリストとも思います。アラウのリストと同様に、「リストが苦手・・・」となんとなく聴かずに過ごされた方には、このボレットの録音も印象を変えるのに役立つものではないでしょうか?

深々とゆったり彫琢する面が強いのがアラウとすれば、ボレットは、幾分近寄りやすいと申しますか、テンポも比較すればやや快活。

曲目詳細は以下の通り。

ホルヘ・ボレット演奏 《リスト:ピアノ作品集》Decca 9枚組の商品写真
ホルヘ・ボレット演奏 《リスト:ピアノ作品集》Decca 9枚組の曲目詳細
CD1: ハンガリー狂詩曲第12番 /《愛の夢》〜夜想曲 No.3 / メフィスト・ワルツ第1番 / 葬送 〜詩的で宗教的な調べ / ヴェルディのオペラのピアノ演奏会用パラフレーズから 《リゴレット》/ ラ・カンパネッラ 〜パガニーニによる大練習曲 No.3
CD2: シューベルト歌曲の編曲集 《魔王》や《冬の旅》の《さすらい》《菩提樹》《郵便馬車》など12曲 / シューベルトのさすらい人幻想曲の編曲版
CD3: ソナタ ロ短調 / 即興的円舞曲 / 《愛の夢》〜夜想曲 No.3 / 半音階的大ギャロップ
CD4: 巡礼の年 第二年《イタリア》全曲
CD5: 巡礼の年 第一年《スイス》全曲
CD6: 巡礼の年 第二年《イタリア》の補遺 《ヴェネツィアとナポリ》/ エステ荘の噴水 〜巡礼の年 第三年 No.4 / 孤独の中の神の祝福 〜詩的で宗教的な調べ No.3 / バラード第2番
CD7: 超絶技巧練習曲全曲
CD8: 2つの演奏会用練習曲 / 3つの演奏会用練習曲 / 慰め / モーツァルトの《ドン・ジョヴァンニ》の回想
CD9: ベッリーニの《ノルマ》の回想 / 死の舞踏 / 呪い / ハンガリー幻想曲 共演 イヴァン・フィッシャー/ロンドン交響楽団

三者とも、微妙に曲が違って、どれにしようか迷うところです。いずれにせよ、最初にリストをいろいろと聴いてみるという点では、どれも十二分なものかと思います。

リストのピアノ作品をもっと聴きたい!という場合、レスリー・ハワードによる全集があります(リンク先は、小生が運営するクラシックおすすめ情報&ショップサイト Look4Wieck.comの検索機能を使ってAmazon.co.jpを見た結果になります)

Hyperionレーベルからリリースされているものですが、何ぶん膨大な枚数になりますので、その時々気になったタイトルの曲を手にしてみることになるのでしょう。これは私もまったく手を出していないので、なんともであります。

*****

Bolet Rediscovered: Liszt Recital の商品写真ここで序でというには、もったい良い録音なのですが、最後に挙げたホルヘ・ボレットには、Bolet Rediscovered: Liszt Recital と題された未発表のリスト音源集がRCAからリリースされています!

「Philipsの全集も素晴らしいけれど、この未発表音源のボレットがまたすごい!」という声も納得の一枚。

曲目は、

Bolet Rediscovered: Liszt Recital (RCA未発表音源シリーズ)
・愛の夢 〜夜想曲 No.3
・妖精の踊り 〜2つの演奏会用練習曲から
・ため息 〜3つの演奏会用練習曲から
・葬送 〜詩的で宗教的な調べ No.7
・ラ・カンパネッラ 〜パガニーニによる大練習曲 No.3
・森の中で 〜2つの演奏会用練習曲から
・半音階的大ギャロップ
・スペイン狂詩曲
・ワーグナーの《タンホイザー》序曲のピアノ編曲版

となっており、有名曲を集めたコンサートの収録。最後の《タンホイザー》のみレコーディング・セッションでさらっと弾いたものが残されていたそうで、これがまた一品!

上に挙げた三つのBoxセットについて、「リストでいきなりセットものは、、、」と躊躇される場合、まずこの一枚のCDでは如何でしょうか?気軽に聴いてみるには、もってこいで、その内容は、手軽なオムニバスには中々得られない優れものと存じます。

では!

関連のおすすめ:

>>リストのCDをもっと探す(Look4Wieck.comのAmazon検索機能が開きます)

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posted by sergejO at 03:22 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作曲家の誕生日です!
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