EMI が ICON シリーズと題して、往年の名演奏家の録音を出しております。このブログでもEMI Iconシリーズの第一弾については、簡単にご紹介しておりましたが、既に8月上旬第二弾がでております。。。
・・・と気になっていましたが、これまでご紹介しておりませんでした。タイトルは五つ。曲目詳細は、EMIのサイトがきちんと出してくれているのでリンクをつけておきます。(前回タイミング的に写真を載せられなかった、ギターのセゴビアもつけておきます。)

- EMI Icon: スヴャトスラフ・リヒテル Sviatoslav Richter 14枚組 (曲目詳細記事を見る)
- EMI Icon: ヤッシャ・ハイフェッツ Jascha Heifetz 6枚組 (曲目詳細記事を見る)
- EMI Icon: アルフレッド・コルトー Alfred Cortot 7枚組 (曲目詳細記事を見る)
- EMI Icon: ユッシ・ビョルリング Jussi Björling 5枚組 (曲目詳細記事を見る)
- EMI Icon: ヴィクトリア・デ・ロスアンヘレス Victoria de los Angeles 7枚組 (曲目詳細記事を見る)
- EMI Icon: アンドレス・セゴビア Andrés Segovia 3枚組 (曲目詳細記事を見る)
最近、こういったセットが多いので、一体何をどう買ったらいいのか、重複が出るのかでないのかと悩むところですが、幾つか、簡単に私見を。
EMI Icon: スヴャトスラフ・リヒテル Sviatoslav Richter 14枚組
これはおすすめしやすいと思います。EMIから過去リリースされていた名盤もほとんど網羅。勿論、いままでリヒテルの録音を取り揃えて来た場合、重複が出ますが、EMIからリリースされているリヒテルの録音をこれから来てみよう、ないしは、いままで単売品で幾つかもっていてもまだ5-6枚買うという場合は、このセットはおすすめです。
特に!!!と思うのは、ヴァイオリニスト オレグ・カガンとの共演 ー モーツァルトとベートーヴェンのヴァイオリン・ソナタに、アルバン・ベルクの室内協奏曲 − が入っていること。カガンもリヒテルも、見事にロマンティックな様式で、共演が崩れるギリギリを狙っているかのようにスリリングです。でも、私には、自分勝手とも、乱暴とも思えない、良い共演に聴こえます。
いままで、彼らの共演はLive Classicsレーベルでしか手に入らなかったのですが(下におすすめを幾つか簡単にご紹介しております)、
EMIのようなメジャーレーベルから出れば、もっと興味を持つ方も増えるかもしれません。Live ClassicsのCDは一枚単価がちょっと高いので、手を出し難かった方にも朗報でしょう。このEMIの14枚組で、リヒテル&カガンの共演に興味を持たれましたら、上の記事もぜひどうぞ!
EMI Icon: ヤッシャ・ハイフェッツ Jascha Heifetz 6枚組
この面白さは、いままで中々目に留まらなかったハイフェッツの若い時期の録音が一揃いになっていること。録音時期は1925年から1949年。協奏曲では、ビーチャムや若きバルビローリの共演が多数。
この後に録られ、いまも一般的なハイフェッツの録音はRCA(昨今の提携で、いまはSONY Classical)になるので、重複になることもあまりないと思います。
RCAの録音は、主要なものがThe Original Jacket Collection: Jascha Heifetz(10枚組)に纏まっていて(曲目確認と視聴は米国アマゾンで可能です。ほんとにオリジナルジャケットではないというレビューもあったり、、、)、ハイフェッツをとりあえず一通り聴くのは、これら二つのBoxでなんとかなる、というところでしょうか?
いずれにせよ、私も若きハイフェッツの録音は少ししか聴いておらず、今回の企画は興味深く&有り難いセットです。
EMI Icon: アルフレッド・コルトー Alfred Cortot 7枚組
これはコルトーを今から聴いていこうという方には、便利な一枚。ショパンでは、コルトーの真骨頂とも思える前奏曲全曲が入っていますし、独奏曲以外でも、ティボー(Vn)とカザルス(Vc)と組んだ、シューベルトの三重奏曲 変ロ長調 D898、ティボーとのフォーレやフランクのヴァイオリン・ソナタの往年の名演奏を収録。音は悪いのですが、いまとなってはとても聴かれないようなもので、未聴でしたらぜひ。シューベルトのトリオの第二楽章アンダンテなど、もうなんと言ったら良いのか。その他の曲でも、ティボーのヴァイオリンは、音の悪さを超えて、胸にしみいります。
コルトーのショパンをもっと聴かれたいという場合は、前奏曲だけ重複してしまいますが、同じくEMIからコルトーによるショパン作品集(6枚組)が出ています。とりあえずは、EMI Iconに入っている前奏曲を聴いて、それからもっと聞くかどうか、検討する・・・でちょうど良いかも知れません。
今現在、日本アマゾンでは価格がばかばかしいので、米国アマゾンからどうぞ(購入方法は変わらず、日数が掛かる程度です)。
・・・このショパン作品集6枚組も発売以来長いので、そろそろ、新装ジャケットで再発売しないかな、、、などと勝手なことを考えなくもないです。。。(なんて、買いそびれたりもするのですが、、)
かくなる次第で、駆け足でしたが、本日はこのようなところで。
ではまた次回!