2009年02月03日

メンデルスゾーン生誕200周年!−おすすめ名盤 メンデルスゾーンの18曲の交響曲

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2月3日は、フェリックス・メンデルスゾーン=バルトロディ(Felix Mendelssohn Bartholdy 1809-1847)の誕生日。昨日に引き続き、メンデルスゾーンの話題で参ります。

本日、取り上げるのはメンデルスゾーンの交響曲ですが・・・と説明を続ける前に、弊ブログは「これから聞いてみよう!」という方へに、“一歩歩ければ後は簡単”という内容を綴るもので、よくご存知の方には、新奇な内容がないことを初めにお断りしておきます。

メンデルスゾーン:弦楽交響曲&交響曲 おすすめ名盤

本日は、まず最初におすすめ名盤をご紹介致しますと・・・

メンデルスゾーン名曲集 Mendelssohn: Complete Masterpiece/Various(30枚組)の商品写真メンデルスゾーン名曲全集 Mendelssohn: Complete Masterpiece/Various(30枚組)

もう、これに限るのではないかと。

通常のメンデルスゾーン全集が、安くて3,000円ほど、高くて5,000円ほどですが、このセットは今現在その中間の価格にも関わらず、いわゆる交響曲5曲に、弦楽交響曲も全曲、それにその他、序曲、幾つもの協奏曲やオラトリオ、室内楽曲、鍵盤楽曲、歌曲等々・・・という30枚組ですから、交響曲を揃えるつもりで、このセットを買ってしまうのが、経済的と思います。

この一週間の記事は、このセットから、私が特に面白いと思った曲を選んでご紹介してもよいのですが、まだ手元に届いて居らず・・・中身の詳細に触れられないのが、なんともです。。。

問題があるとすれば、聞かないで放って置いたら、場所を取ってしまうという程度のこのreasonableな30枚組。

交響曲の5曲はクルト・マズア指揮/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス管弦楽団の演奏。この録音は、既に私も別途入手して愛聴しておりますが、ゲヴァントハウス管弦楽団の音なのか、マズアの音楽作りなのか、音が派手に響かなくて、しっとり心地良い響き。これが些細な事に聴こえますが、結構美点かなと。

13曲の弦楽交響曲(って、何?とお思いの方には、後段で簡単にご説明するのでしばしお待ちを)は、ロイ・グッドマン指揮ハノーヴァーバンドの演奏との事。kenさんのブログ記事に寄ると、フォルテピアノの通奏低音が入っているとのこと。私寡聞にしてそういう録音があったとは知らず、kenさんが書かれている通り、オリジナルの楽譜にそういう指示があったり、習作時代の作品で、そんな試みをしたという記録があったりするのかなどなど、興味深いところ。

いずれにせよ、メンデルスゾーンの交響曲は上のセットで、全曲揃えてしまうのが安価にして、手っ取り早く、質にも問題ないということであります。

メンデルスゾーンとその時代交響曲について

大崎 滋生 著『文化としてのシンフォニー〈1〉18世紀から19世紀中頃まで』平凡社の商品写真昨日ちょっと触れた、大崎 滋生 著『文化としてのシンフォニー〈1〉18世紀から19世紀中頃まで』平凡社に、「メンデルスゾーンの交響曲について最低抑えておくべきこと」について、大変クリアーで、手短な記述がございます。未読でしたらぜひこの著作をぜひお読みになることをおすすめ致します。

折角ですから、しっかりご紹介致しましょう。この著作は、シンフォニーとは何ぞやというテーマを巡って、よくある音楽形式からのアプローチではなく、社会史的・文化史的な意味を探ってみたもの。

いろいろ聞いていて、シンフォニーって何なんだろう?という疑問は必ず誰にでも湧いてくるものではないでしょうか? いろいろ本を読んでみても、「シンフォニーとは、ソナタ形式である」ですとか、「シンフォニーとは絶対音楽の云々」、「シンフォニーとはドイツ音楽の云々」と方々に聞かされてもピンと来ず、語源から見れば「共に響く」なのに、どうして単なる管弦楽曲はシンフォニーでないんだろう・・・などと、素朴な疑問を持ったり。いろいろ聴き進めると、イタリアでは序曲がSinfoniaと呼ばれているだけでなく、結構、さまざまなジャンルにSinfoniaという言葉が使われていて、一体、なんなんだ???と。

それで、結局は、「ハイドンが交響曲の父だから、ハイドンが形式的に完成させて、ベートーヴェンが出て来て新たなオーソリティとなって、なんにせよドイツの絶対音楽の象徴で、、、」などという辺りで、なんとなく納得したことにしてしまったり、、、私など今だに「最低30分くらい続く、(露骨に)標題作品っぽくない管弦楽曲」なんて思ったりしています。

この書籍を読むと、クリアーな説明ながら、シンフォニーというものが実は単線的な歴史を持っていたものでなくことが判って、上のような疑問を持ってしまうのも、致し方ないのかな・・・と、長い本で読むのは大変かも知れませんが、そんな事情がじっくりと判ります。

大崎 滋生 著『文化としてのシンフォニー〈2〉19世紀中頃から世紀末まで』(平凡社)の商品写真今現在、第二巻の『文化としてのシンフォニー〈2〉19世紀中頃から世紀末まで』まで発売され、完結編となるはずの第三巻の発売がまたれるところ。

元々のシンフォニーという言葉がいつ頃起ってどういう曲を指していたか、ベートーヴェンの交響曲がいかに後世に影響したのか、標題音楽と絶対音楽という19世紀ドイツの二文法でくっきり分けがたい部分があるのではないか、ドイツ以外の国にも交響曲製作がどう拡散したか、そういった作曲家側の話の他に、19世紀の教養市民層の中で交響曲鑑賞が規範として受け入れられた事など、さまざまな事情が判りましたが、シンフォニーの衰退期を記述する第三巻で予定されている最終章「シンフォニーとは結局何だったのか」がどういった説明になるのか今から楽しみです。

・・・とメンデルスゾーンの話から、ちょっと離れてしまったようですが、メンデルスゾーンの第二番や第三番がなぜ番号が若いのに力作なのか、いろいろと考える窓口になるでしょう。また、メンデルスゾーンのみならずシューマン他の交響曲を楽しむにあたって、さまざまな視点を与えてくれるもの。ぜひどうぞ!

折角ここまでお読み頂いたので、「メンデルスゾーンの交響曲について最低抑えておくべきこと」のほんとに最低限のことを、記しておきますと(大崎 滋生 著『文化としてのシンフォニー〈1〉18世紀から19世紀中頃まで』平凡社 第五章参照)

その1:メンデルスゾーンには、交響曲が18曲あり!

メンデルスゾーンはティーンエイジャーも早い頃に、弦楽合奏の交響曲を12曲完成させました。これが弦楽交響曲とよばれるもの。録音は輸入盤の方が多いと思いますが、Mendelssohn String Symphony のキーワードで見つかり易いです。

管弦楽曲のいわゆる交響曲の第1番は、自筆稿では13番と番号を振られている由。

早熟の才能が判る曲で、ベートーヴェン以前の古典様式を習っていたことが伺える曲調です。

その2:メンデルスゾーンのいわゆる交響曲の5曲の番号は、作曲順と異なります!

交響曲の第何番ですとか、作品番号のOp.XXXは、出版順で振られることが通常(と言ってよいのかな・・・)で、実際の作曲順と異なる事がしばしば。メンデルスゾーンの場合、若くして逝去したこともあって、未発表曲が没後に出版されて、番号が大きいと晩年の作品と思ったら、実は若い頃の作品だった・・・ということがあります。

大崎 滋生氏の前掲書からデータを引用して、作曲年ごと並べると、

  • 交響曲第1番 ハ短調 作曲年1824
  • 交響曲第5番 二長調 《宗教改革》作曲年1830
  • 交響曲第4番 イ長調 《イタリア》作曲年1833
  • 交響曲第2番 変ロ長調 《讃歌》作曲年1840:独唱、合唱付きの交響曲
  • 交響曲第3番 イ短調 《スコットランド》作曲年1842

聞き易さの他に、番号による混乱、人種問題に因を発するメンデルスゾーン軽視の歴史など、さまざまな要因あるのでしょう。録音は4番・5番が多いのですが、前述のメンデルスゾーン名曲全集 Mendelssohn: Complete Masterpiece/Various(30枚組)で、第2番《讃歌》や第3番《スコットランド》をお聞きになると、メンデルスゾーンの華やかで軽やかで明るい印象も随分変わるのではないでしょうか?

重厚で壮大なメンデルスゾーンもお楽しみください!

では!

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posted by sergejO at 23:53 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作曲家の誕生日です!
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