2009年02月05日

メンデルスゾーン生誕200周年!−宗教オラトリオ《パウロ》Op.36と《エリヤ》Op.70

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2月3日は、フェリックス・メンデルスゾーン=バルトロディ(Felix Mendelssohn Bartholdy 1809-1847)の誕生日。今週はメンデルスゾーンの記事で続けて居ります。

クルト・マズア指揮/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス メンデルスゾーン:オラトリオ《パウロ》Op.36の商品写真本日、取り上げるのはメンデルスゾーンの宗教オラトリオ《パウロ》Op.36と《エリヤ》Op.70の二曲。久しく顧みられることのなかったオラトリオというジャンルで大作をなした背景には、メンデルスゾーンが著名なバッハ研究だけでなく、ヘンデルの研究に勤め、数々の再演を・・・といった話は、CDや書籍に記述してあるので、そちらでぜひお読みいただくと致しましょう。

「これから聞こう!」という方に、聞くきっかけをつくるのが本ブログですし、私の能力にも見合うやや卑近なおすすめ口上を申し上げると、

  • この二曲はメンデルスゾーンの明るく快活でやや軽やかな印象を覆す大作。前回取り上げた交響曲の《讃歌》や《スコットランド》同様、メンデルスゾーンのイメージが変わるのでは?
  • この二曲を聞くと、メンデルスゾーンのスタイルの変遷が色濃く出ていて面白い発見があると思います。《パウロ》Op.36の初演が1836年で、作曲はその前の数年。《エリヤ》Op.70の作曲は、1837年から9年掛けて居り、初演は1846年。

いずれにせよ、素人の私の耳にも立派な響きで、合唱曲は馴染み難い方も多いかと存じますが、意外なほど聞き易いかと思います。ぜひお楽しみください。

メンデルスゾーン:宗教オラトリオ《パウロ》Op.36 おすすめ盤:淡野弓子指揮/ハインリヒ・シュッツ合唱団ほか

両曲について、それぞれ簡単に個別にご紹介しましょう。この二曲、メンデルスゾーン名曲全集 Mendelssohn: Complete Masterpiece/Various(30枚組)にも、ちゃんと収録されておりますが、単品で手に入れようと言う方には、おすすめしたい素晴らしい録音があるので、お迷いでしたら参考にしていただければ幸いです。

《パウロ》Op.36題材は、新約聖書にでてくる聖パウロ。ユダヤ名はサウロと呼ばれていて、元はキリスト教を迫害していた人物。彼が回心した結果、奇跡をなしますが、それが故、逆に迫害を受ける立場となり、捕縛と処刑の運命を予期しながらもエルサレムに旅立つ。という出来事を扱っています。

淡野弓子指揮/ハインリヒ・シュッツ合唱団ほか メンデルスゾーン:オラトリオ《パウロ》 Op.36の商品写真上述の通り、メンデルスゾーン20代半ばに作曲された作品で、堂々たるところもありますが、繊細で精妙な、透明感のある響きの美しさが印象的。

評判の良い録音は、例えば、クルト・マズア指揮/ライプツィヒ・ゲヴァントハウス(冒頭に写真を挙げて居ります)の録音。交響曲全集にも立派な録音を行ったマズアとゲヴァントハウスの好演です。

弊ブログで特におすすめしたいのは、左に写真を起きました、淡野弓子指揮/ハインリヒ・シュッツ合唱団ほか メンデルスゾーン:オラトリオ《パウロ》 Op.36

折角ですから、演奏者詳細を書きますと、合唱は上述のハインリヒ・シュッツ合唱団とアンサンブル・クラウディオ、オーケストラがシンフォニア・ムジカ・ポエティカ。これは、1993年9月10日 東京カテドラル大聖堂に於けるライブ録音ですが、この楽団は此の公演の為にさまざまな団体から名手が集って結成されたそうです。ソプラノ アグネス・ギーベルAgnes Giebel(本公演のきっかけとなった歌手だそうです)、バス 宮原昭吾、テノール 佐々木正利、アルト 佐々木まり子。

上に透明感の響きの美しさを特徴としたのは、この録音を聴いて一段と印象が強くなった気が致します。

決して急いていると感じさせない上手いテンポ進行の中で、細かな曲の表情が丁寧にあらわされて、メンデルスゾーンの色彩感は「これか!」と感じたり・・・

この曲をいままで聞いていて、なんとなくピンと来なかった・・・という方がいらっしゃったら、ぜひお試しください。

メンデルスゾーン:宗教オラトリオ《エリア》Op.70 おすすめ盤:サヴァリッシュ指揮/N響

メンデルスゾーンの晩年のようやく完成された《エリア》Op.70は、旧約聖書を題材としたもの。イスラエルに異国起源のバール神を崇める新興宗教が流行った時代、古来の神であるヤハウエ信仰を守らんとこれに対峙し、戦って討ち滅ぼした人物が、エリアです。エリアはこの行いが、時のイスラエル女王のイザベラの不興を買い、荒野に追われたものの、神の命にも土づいて、後のイスラエル指導者の選定を助けてから、神に召還され瞬時に昇天。この一連の物語を扱います。

W.サヴァリッシュ指揮/NHK交響楽団 メンデルスゾーン:オラトリオ《エリア》Op.70の商品写真美しく透明な響きもありますが、《パウロ》と比較して、劇的で重厚な深刻な音楽が目立つて言ってよいでしょうか。感情的にもより激しい表現があって、ロマン派のメンデルスゾーンが聴こえてきます。題材自体も、より力強く「闘争と勝利」を含む物語です。

おすすめ名盤は・・・こちらも日本のオーケストラに良い録音があるので、一つそれをご紹介するのみと致しましょう。W.サヴァリッシュ指揮/NHK交響楽団 メンデルスゾーン:オラトリオ《エリア》Op.70。1986年10月の定期公演第1000回特別公演のライヴ録音。

合唱は、国立音楽大学(合唱指揮 長井則文)、オルガン 草間美也子。一部のご紹介にとどめますが、ルチア・ポップやペーター・ザイフェルトらの欧州の名歌手に、日本の曽我榮子、小林一男ほかという歌手陣です。

この曲に愛着の深いサヴァリッシュ。ライナーノーツに一文を載せた内容も興味深いもの。気のせいか、いつものサヴァリッシュのきちんとした仕事に、特別公演の故か厳粛さがより加わった気が致します。

*****

日頃、欧米演奏家のものをご紹介する事が多いので、今回は国内演奏家の名盤に絞ってみました。

他にもさまざま録音がありますので、いろいろ探してみたいという方は、Look4Wieck.comの検索機能に、メンデルスゾーンの主要標題作品のキーワードも取り揃えて居りますので、ぜひ便利にご活用ください。

では!

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posted by sergejO at 18:30 | Comment(0) | TrackBack(1) | 作曲家の誕生日です!
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小澤征爾指揮新日本フィル〜メンデルスゾーン「エリア」
Excerpt: 小澤征爾指揮 新日本フィルハーモニー交響楽団 メンデルスゾーン作曲 オラトリオ「エリア」作品70 (日本語上演)
Weblog: Tany&wife's blog from 名古屋
Tracked: 2009-04-04 22:17
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