最後のカストラート アレッサンドロ・モレスキ(Alessandro Moreschi)の録音にはじまって、現代のカウンターテナーの録音を集めたALTUS 奇跡の声 EMIが売れているということで、便乗致します。
といっても、左の売れているCDはいろいろ方々に宣伝があると思いますので、これに含まれたモレスキーのバチカン録音をすべて収録したというCDのご紹介。
Moreschi - The Last Castrato(Pearl)。実際、ここ数日日本のAmazonでも順位が上がっております。
Moreschi - The Last Castrato アレッサンドロ・モレスキ 最後のカストラート(Pearl)の収録曲詳細
Giovanni Aldega:Domine Salvum Fac
- 作曲者不詳:Pontificem nostrum leonem
- Luigi Pratesi:Et incarnatus est
- 作曲者不詳:Crucifixus
- Paolo Tosti:Ideale for voice & piano (or orchestra)
- Salvatore Meluzzi:Ave verum
- Johann Gustav Eduard Stehle:Tui sunt
- 作曲者不詳:Coeli
- W.A.Mozart:Ave verum Corpus, motet for chorus, strings & organ, K. 618
- Gioachino Rossini:Petite messe solennelle, for soloists, 2 pianos, harmonium & choir Crucifixus
- Gioachino Rossini:Petite messe solennelle, for soloists, 2 pianos, harmonium & choir Crucifixus
- Leibach:Dies Irae~Pie Jesu Pie Jesu
- Eugenio Terziani:Hostias et preces
- Paolo Tosti:Preghiera. Alla mente confusa, for voice & piano/orchestra
- Charles Gounod:Ave Maria, for voice & piano (or other vocal arrangements; after Bach's Prelude No. 1 from the Well-Tempered Clavier, Book 1)
- Gregorian Chant:Incipit Lamentatio
- Gaetano Capocci:Mass of Saint Bonevantura Laudamus te
- Tomas Luis de Victoria:Popule meus, responsory (improperium) for 4 voices
- Giovanni Pierluigi da Palestrina:La cruda mia nemica, madrigal for 4 voices (from Madrigals Book II for 4 voices)
- Emilo Calzanera:Oremus pro pontifice
- Charles Gounod:Ave Maria, for voice & piano (or other vocal arrangements; after Bach's Prelude No. 1 from the Well-Tempered Clavier, Book 1) from Bettini cylinder
録音年代も大変古いものですから、どこまで正確に音を捕えているか疑問な部分もあります。またこれが唯一のカストラートの録音ともあって、これだけで「カストラートとはなんぞや」というイメージを作るのもまたどうかと思いますが、歴史的価値という意味では重要なものであることは間違いなし。
「これぞ聞いてびっくり、うっとりの名歌唱・名録音!」とは言い難いもので、ぜひどうぞとまでは申しませんが、もしご予算に余裕があれば、物珍しさを兼ねてお一つどうぞ!
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映画の《カストラート》が手に入り難いのですが、映像もので「男が高音を唱うとはどんな世界か!?」と見たい知りたい向きには、つい先日ご紹介したヘンデル:オペラDVD 《ジュリオ・チェーザレ》ウィリアム・クリスティー指揮のDVDをどうぞ!
現代のカウンターテナーが悪役をコミカルに熱演。誰にでもなじみやすく&面白い(ところどころほんとに笑ってしまいます)もの。下の記事に詳細をご紹介しておりますので、ご覧になってない方にはぜひどうぞ!
かるちゅーら・あにみの記事:2009年03月14日 ヘンデルのオペラDVD ウィリアム・クリスティー指揮《ジュリオ・チェーザレ》− ヘンデル没後250年 その5
文中書いて居りますように、この演出がまた傑作なのですが、なにかあれかな・・・と思ったら、やはり、演出家のかたはゲイの方だそうで、正確には覚えて居りませんが、「いま英国でもっとも活躍しているゲイまたはレズビアンの100人!」に選出されているそうです。
くねくねしたおふざけが苦手な方もあると思います。女性の方がなじめるかも知れず、特に漫画好きの801〜腐女子の皆様、そちらの方面に理解のある男性諸氏には強くおすすめしたいと思います。
では!
>物珍しさを兼ねてお一つどうぞ!
という世界ですね (^^;
楽しめるかもしれませんね!
映画の「カストラート」は、私にゃおっかなかったですけれど。あれは、でも、見て損のない映画ですね。
また入手しやすくなって欲しいなあ。。。
海外盤はあるようですね。
映画『カストラート』のアメリカ版は、PALだそうで、Region1が見られるDVDプレイヤーをPCでになってしまうのが、ちょっと難です。
とは言え、『カストラート』ならちょっと大きなレンタルビデオ屋さんにはありそうですね♪
アマゾンにはないのですが、このレーベル、20世紀初頭の録音を色々集めていて興味深いので貴殿の記事でご紹介いただけたら面白いかな、などと思いまして。
こちらのCDで聴くと、Hostias et precesやAve Mariaの高音はうっとりできるかもしれませんよ!