2007年11月20日

カストルってなにをしたのだっけ、、、と考えてしまう方に ― ギリシア神話書籍の推薦です!

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先日友人と合ったときに「クラシック音楽で、ギリシア神話から持ってきたタイトルってあるじゃない。なんか推薦の本ある?」と聞かれました。

確かにクラシック音楽でギリシア神話がらみの話は多いです。曲のタイトルやオペラのストーリを見ても、≪オルフェオとエウリデーチェ≫とか、≪オイディプス王≫とかなんとかかんとかありますし、ちょっと古い批評を読むとアポロンがどうとか、ポセイドンがどうとかという程度ならまだしも、もっとややこしい名前が出てきたり・・・

勿論いまはネットがありますので、ちょっと検索すればすぐですが、「まぁ信憑性もあるし、手元に一冊二冊あってもと思って・ギリシア神話も参照本で異同があるから、そこら辺に気を配ったもので」のこと。幾つか自分の読んだ限り知る限りで回答したのですが、折角なのでこちらにも書いておこうかと思います。

神話の異同の問題を扱うと大変ややこしくなります。こちらも非専門家なのでそこまでは何とも言えませんし、もっとも原典に近いと言われるアポロドーロスの『ギリシア神話』などは好きな人でないと辛い気も致します(名前の羅列がうじゃうじゃで読みにくいところもありますが、好きな方には是非!)。大体、ヨーロッパの18、19世紀当たりの音楽家関連だとそんなものあんまり気にせず、むしろ、ローマ経由の淡い物語風味をまぶした方でやっているような気もします、多分。

一応その辺りに気をつかっていて、見通しの良いもので言うと、新潮文庫から出ている呉 茂一著『ギリシア神話 上・下』が良いものかと思います。

およそ300頁の二巻本ですから、けっこうな分量があります。

いろいろ読むのは面倒で、大体知っているからちょっとど忘れした時に調べたいという方には辞典形式のものが良いでしょう。岩波書店刊行の高津 春繁著『ギリシア・ローマ神話辞典』がおすすめかしら。3000円ちょっとでお値段は少々かかりますが、字引の隣においておくと便利です。

研究者の書籍でないので、いろいろ細かい難点はありましょうが、常識程度の扱いならば、バーナード・エヴリスン著『ギリシア神話物語事典』原書房などもあります。これは昔は現代教養文庫から『ギリシア神話小事典』として刊行されていた一冊。ジブリの宮崎駿氏が『ナウシカ』のヒロインの名を持ってきたのはこの本を読んでといういわくつき(?)。ただ私なんかでも、「そうだったっけ?」と思ってしまうところがあるのですが、原書房からの新刊は絵も多いので、読みやすいのは確かでしょう。

=====

ここで私が好きなギリシア神話のエピソードを一つ。『オデゥッセイア』の1シーンで、人を豚に変えてしまう魔女キルケの元からオデュッセウス一行がさぁ逃げだそうという場面。

部下の中で年齢も一番若いエルペノルなる者がいた。戦場においてさしたる働きをするでもなく、頭の方もあまり冴えぬ男であったら、泥酔し涼を求めて他の仲間から離れ、キルケの屋敷の屋根で寝てしまったのだ。ところが出発しようとして動き廻る仲間たちの物音が耳に入るや、矢庭に起き上がったが、長い梯子を伝って降りることを迂闊にも失念し、真逆様に屋根から落ちて、首は付け根から折れ、魂は冥王の館へ降りて行った。

松平千秋『オデュッセイア』岩波文庫 上巻


『イリアス』からずーっと読んでいると、なんでこんな挿話があるのだろうと不思議な感じが致します。直後のオデュッセウスの冥府行でも、まっさきに亡霊として出てきて、なんだか頼りない話をした挙句、オデュッセウスがもう先に行ってしまっているのに、ぶつぶつ何か言っていたり・・・

では、本日はこれで。
また明日!


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