2007年12月17日

12月17日はべートーヴェンの洗礼日です − 名盤・推薦盤・名著など!

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1770年12月17日、生まれたばかりのべートーヴェンボンのレミギウス教会で洗礼を受けました。誕生日については記録がなく、当日なのか前日なのか数日前なのかは判然としないそうです。 なにはともあれ作曲家の誕生を記念して、本日はべートーヴェンの名盤・推薦盤・名著をご紹介したいと思います。

弊ブログをお読みの方にも、長らくクラシックがお聴きの方、クラシック音楽は好きだけどベートーヴェンはそれほど聴いてないという方、最近聴き始めた!という方、いろいろいらっしゃると思います。毎年書いていけることですし、別に誕生日にこだわらず補足を書いたって良いことですし、入門はこれ!マニアはこれ!などとは特別にこだわらず、自由に私の知見と好みに沿って書いて行きたいと思います。時にはどこででも推薦されているものだったり、また、「そうかなぁ」と疑問を持つものだったりするでしょうが、その点はご容赦くださいませ。拙文が、ご自分の棚をひっくり返していろいろ聴いてみようと思ったり、ちょっと新しいものを買い物しようかなとなったり、そんなきっかけになれば幸いです。

こちらのブログでも先月11月27の記事「そろそろ年末も近づきました − プレゼントにいかが?」でおすすめ済みですが、「もうちょっと世間で取りざたされても」と思うので繰り返してしまいますが、まずはベートーヴェンのピアノソナタ全集弦楽四重奏全集

ピアノソナタの全集は、ハンガリー出身の女性ピアニスト アニー・フィッシャー Annie Fischerによるべートーヴェン ピアノソナタ全集で!全集盤の写真がなかったので、右の写真は似たデザインの単売品の写真を流用しております。

リズムや和音の変化、音色、右左の絡み方は正統派!という感じで、聴いていてじっくり楽しめます。その上、さすがロシアのリヒテルが尊敬していただけあって、言うに言われぬ豊かな詩情激しい音のドラマがあります(女性ピアニストとは全く意識しません。これに限ったことではありませんが・・・)。

私自身全集だけでもいろいろ聴きましたが、名盤と言われるバックハウスの新旧全集、ケンプ、アラウ、グルダ、シュナーベル等々の録音に比べても遜色のない新たな楽しみが得られるものと思います。

弦楽四重奏曲全集はやはりご紹介済みのものながら、最近およそ10年ぶりに新プレスリリースとなったブダペスト弦楽四重奏団のベートーヴェンの弦楽四重奏曲全集で!時にユーモラス、時に悲劇的にと、機械的なタイミングという意味(だけ)でなく、音楽的にぴったりと息の合ったブダペスト弦楽四重奏団のアンサンブルが楽しめます。録音後、半世紀が過ぎたいまでも筆頭に挙げられる名盤です。

ベートーヴェンのソナタや弦楽四重奏曲には、《月光》・《熱情》・《ラズモフスキー第1番》といったニックネームがついてない曲にも面白いものがたくさんあります。ちょっとした小曲にも、夢見るようなパッセージ、思わず遠くに思いを馳せるようなメランコリックなメロディ、和音の変化による見事な曲調の変化などなどクラシック音楽ならではの楽しみがたくさん詰まっていると思います。

いままで聴いていらしゃらない方には是非!普段はポップやJAZZを聴くという方にもだまされたと思って是非!

またピアノですが、皆様にも聴いていただければ感想などいただきたいなと思うのが園田高弘の録音。全曲録音がありますが、初めての方にはまずはソナタ第29番《ハンマークラヴィーア》《ディアベリ変奏曲》からは如何でしょうか?こちらも正統派の範疇に入るがっちりとした音楽作りで、その上のさまざまに細かな音色の変化が面白いと思います。この二曲など細部のアイディアがほんとにさまざまで、聴き終えると注釈の入った浩瀚な本を読んだような気分です。私には丁寧につけられるそんな数々のアイディアが全体像を崩しかねないとも感じられるのですが、むしろそんな感じを好きで楽しんでいます。

交響曲で1曲というと、今年はのだめカンタービレ効果(!?)で流行った第7交響曲がいいでしょうか?Look4Wieck.com異色SF映画『未来惑星ザルドス』の使用曲として第7番の名盤をおすすめする記事がございますので、ご参考にしていただければ幸いです。

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べートーヴェンの書籍もたくさんでておりますが、本日は入門書の中から一つ選びますと、古いものながら諸井三郎著『ベートーヴェン』(新潮文庫)がおすすめです!伝記主要作品の紹介がうまくブレンドされていて、初学者にも読みやすくかつ十二分な知識が得られる名著と思います。私も小さいころ親の本棚に見つけてから何度も読み返しました。べートーヴェン自身の言葉が手紙や日記から多数引用されているのも本書の長所となっています。

最後にその中でも一番わたしが好きな言葉を引用して、本日の締めくくりとしたい思います。1824年にべートーヴェンが友人に語った言葉。既に第九交響曲・《ミサ・ソレムニス》の作曲も終え、後期の一段と素晴らしい弦楽四重奏曲群に取りかかり始めた最晩年のものです。
ここで、自然の創り出したものにかこまれて、わたしは、しばしば幾時間もすわっている。そして、わたしの感覚は自然の生んだこどもに見とれている。ここでは尊厳なる太陽は、人の作ったきたならしい屋根によって被いかくされていない。蒼空はここでは、わたしの気高い屋根である。夕方に、わたしは空を、驚きの目を見張りつつ見、そして永久に彼の輝きのなかに、自分を振り動かしている太陽または地球と呼ばれている光体の大群を見る時、わたしの魂は、この無限の彼方にある天空に向かって、振り動いていく。そして、あらゆる被造物が、それから流れ出、また新しい被造物が永遠にそれから流れ出てくるその源泉に向かって振り動いていく。



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posted by sergejO at 20:03 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作曲家の誕生日です!
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