2008年01月23日

ではどんな演奏家で聴くとよいのか? − 昨日に引き続いてクラシックを聴き始めよ〜という皆様へ

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昨日はクラシックを聴き始める際に、いろんな時代のいろんな作曲家のいろんな曲がありすぎて、「どうしよう・・・」と思うのが通例なので、その第一歩を書きました。すごく単純にまとめると、何かの名作曲家リストを参考に半年とか一年は、タダないしは無料の素材(図書館、www、お友達、TV・ラジオ、ちょっとお金かかるけどレンタルCD等々)を聴きまくる方がいいですよー、ということでした。

「のだめのあの曲聴きたいっ」って場合は、あまり悩まずともいいことですが・・・あれもいろんな時代の作曲家が出てくるので、割と片寄りなくいろいろ聴けるように配慮しているようですね。

かつてわたし自身、よく宣伝される高名な演奏家熱意溢れる批評家の「これしかない!」に手を出したものですが、曲の面白さと演奏のよさもよくわかんなければ作曲家自身のスタイルとか時代的なものとかもよくわからない状態で、聴いてもどこが良いかわからなず闇雲にいいんだ〜と思ってしまうものでありました。確かに良いものもありましたが、その頃ノセられて買ったもので今聴いているものは少なかったりします。

お金・時間・スペースに余裕があるなら、そんなことを気にする必要はありません。しかし、毎月1枚買って見るとしたら、100枚でも10年弱掛かります。何千枚ましてや何万枚も集めるフリークの方なら兎も角、一般的には100枚〜200枚でも「多いな〜」って方の割合の方が多いのではないかと思います。一枚一枚のCDを何度も大事に聴けば中々増やし難いということもあるでしょう。

そういう方々が、宣伝文句に載せられず「これはほんとに面白いな〜」と思える録音と出会うにはどうすれば良いのか?それがつまり、タイトルにあるどんな演奏家で聴くと良いのか?です。

「誰が良い!」ではなく、「どうやったら良いと思える演奏家を見つけられるか?」に重点を置きたいと思います。その方がきっと良いことだと思います。

さて、この問題を考えるにあたって、実のところ、

  • 宣伝の数々の大仰な謳い文句や涙ながらの経歴話は話半分に聞いて、
  • 慎重に考えて選んで(←余裕のある人はこれは無視でOKですねっ)、
  • 選んだものはよーく聴いて、
  • できればいろいろ聴いてみる

というものが基本姿勢となるのかなぁと。これに関して、音楽家の本に見つけた言葉を挙げたいと思います。

園田高弘『ピアニスト その人生』の商品写真日本の音楽評論家は、日本の聴衆にとっては功罪相半ばする存在なのだと僕は思っている。率直に言えば、罪の方が大きい。ヨーロッパで浴びるように優れた演奏を生で聴いて、僕は聴き手としても成長したし、演奏家としても、誰がどの曲をどんなふうに弾いたかということをすべて知ったうえで弾かねばならないという、ヨーロッパの音楽会の厳しさも肌で知った。

僕は元来、人の言っていることは初めからあまり信用しないところがあったが、良いと言われても、自分で聞き直してみて、「本当にそうだ」と納得することが非常に大切なことと思う。大勢が良いと行っても、聴いてみると「これはどうかな」と思うものがたくさんある。

園田高弘『ピアニスト その人生』

横山幸雄『ピアノQ&A 136』の商品写真演奏の捉え方は相当に主観的なものであり、また個人によって好みに違いがあったり、その日その場の雰囲気によっても大きく左右されるものだ。例えば、僕自身の経験でも、CDを聴いていて、最初から気に入ってずっと好きなものもあれば、だんだんに飽きてしまうものもある。また、初めはよくわからなくても次第に好きになるものもあるし、何度試しても最後まで聴き通せないものすらある。一枚のCDを本当に確信をもって理解するには何十回も聴かなければ、とさえ思う。これがさらに一回きりのコンサートであればなおさらのこと、その本質的な価値を自信をもって判断するのは難しい。

しかし、これはあくまでもこの仕事に携わっている僕個人の感覚の話。一般の聴衆の方々がそのときの好みで判断することが許されるのに対し、僕はあくまで音楽に対して普遍的な価値がどれほどあるかないかを見ようとする。(中略)

一般的に、多くの聴衆は評論家の意見に左右される。それによって自分の知らないものに出会えるきっかけとなるだろうし、またその先入観でもって自分の感覚が鈍ることもあり得る。だから、相手がプロであろうとそうでなかろうと、自分の楽しみの邪魔になるような意見は無視すれば良い。無条件に楽しむことができることこそ、一般の聴衆の特権であるのだから。

横山幸雄『ピアノQ&A 136』

昨日はまくらに落語の話をちょっと書きましたが、落語の誰それを語ってもそんなに険悪にならないのは、「ここは好みの違いがあるし」ってところを判って話すからでしょうし、また話すときにある程度ユーモアがあるからかな〜と思います。

対して、クラシックだとえらく真面目になりすぎるのか、「これが絶対いい」「これは全然ダメ」になってしまうことが多いのではと感じます。でも「どうして?」と聞くと、私自身ブログを書きながら悩んでばかりですが、そこが言葉にできない。それが音楽を言葉で表現するのが難しいからなのか、それとも、単に説明できないのかは、ちょっと考えどころと思います。

相対的なものだと割り切りすぎると良いも悪いもなくなってしまいますが、プロの演奏家でいろいろと聴いている人も上のように言ってるんだなぁと思うと、多少とも客観的になるというか、肩の力が抜けるというか、まぁ悪くないことではないでしょうか?

大げさな宣伝文句については、言うまでもないかと思います。商売は商売ですから、派手に宣伝してそれを売る方がもろもろ楽なのでしょう。大金が動くところには、大人の事情がもろもろ絡むのはこれもまた言うまでもないことです。これに関しては、派手な身振りや、涙ながらの生い立ち話などのドラマにはあまり惑わされずに音を聴いた方が良いのでは?と思うものです。名演奏家なのですから、そう言った全てが音に表現されているので、音を聴いて感じてくれてこそ演奏家にとって本望なのだと思います。

・・・と聴いているだけの癖に、なんだか偉そうに書いてしまってすみません!←ツンデレ!?

ではまた明日〜!

p.s.:タグに初心者・入門者とある言葉も実は使いたくないのですが、、、その方が検索に掛かりやすいかなと、、、、これも大人の事情です。。。
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