2008年02月02日

いろんな演奏家を探してみましょう!ヴァイオリニスト&チェリスト編 −クラシックを聴き始めよ〜という皆様へ

このエントリーを含むはてなブックマークBuzzurlにブックマークこの記事をクリップ!Yahoo!ブックマークに登録
先日の指揮者編ピアニスト編に続きまして、本日はヴァイオリニスト&チェリスト編で!

ヴァイオリニストは書籍よりも先ずDVDから入られてもいいのかなと思います。となれば、あいも変わらずではありますが、ブリューノ・モンサンジョン製作の《アート・オブ・ヴァイオリン》

すごく私事なのですが、先日なんの記念でしたか、クラシックを聴き始めた友人にこのDVDをプレゼントしたところ、「音を出すってこと自体難しいなんて知らなかった」、「こんなにいろいろな演奏家が居て、スタイルも全然違うんですね!」という感想。普段クラシックを聴かない両親のところに置いておいたら、「なんだか面白くって二回見た。最後のおじいさんがなんかもう・・・」といったことでした。

・・・あまりこういう書き方をすると胡散臭い通販番組みたいなので、このくらいにしておきます。

《アート・オブ・ヴァイオリン》の商品写真私自身にとっても、ヴァイオリンの面白さを教えてくれたDVDですが、それと同等にイヴリー・ギトリスの物まね芸と話芸にほれぼれするという・・・物まね芸って、口まねも弾きまねも両方あるんです!これは今時のTVでは得難い上品なコメディを求める向きにもおすすめです。

ほんとに勉強になりました、、、なまったフランス語とか・・・

CD The Goon Showの商品写真ついでながら、わたしはThe Goon Showというイギリスの古いラジオ・コメディが大好きで、勝手に普及委員のつもりなのですが、これが英語ながらネットにスクリプトが結構ありまして、読みながら聴くと英語の勉強+ネタ帳になります。

外国のちょっと年配の方と飲みに行った時など、大変助かりました。(「お前なんでそんなもの聴いているんだ!」で break the ice。とある英国人曰く、モンティ・パイソンのいいところは殆どここにある・・・と。リンク先は傑作の一つです。)

さて、ヴァイオリニストに関するお薦めの書籍。書籍は迷いましたが一冊に絞ってご紹介致します。

その書籍はハラルド・エッゲブレヒト著『ヴァイオリンの巨匠たち』アルファベータ社刊

いま見たら、絶版中ですがAmazon.co.jpのマーケット・プレイスでは随分な値段がついているので、ぜひ一般的な古書店にあたってみてください!(古書店通って20余年、このくらいの書籍が元値の倍するなんて、如何なものでしょう?)

ハラルド・エッゲブレヒト著『ヴァイオリンの巨匠たち』の商品写真著者のエッゲブレヒトはマックス・ロスタルに師事したこともあるそうで、著述の中にも技巧的な問題が判りやすい表現で適度に記述されています。

録音が残されている演奏家はまんべんなく取り上げようと、古くはヨーゼフ・ヨアヒムやウジェーヌ・イザイから始まり、若手演奏家のヴァディム・レーピン、五嶋みどり、ヒラリー・ハーン他まで、およそ100名の演奏家が取り上げられています(オレグ・カガンやインゴルフ・トゥルバンなどもあります!)。

それぞれについて、経歴、特色、録音やコンサートの批評がしっかり書かれ、録音についてはできる限りライブ録音を当たるというのも著者のこだわりの現れと思います。よってどれから聴き始めようという目安にも便利なものです。

冒頭に掲げられた言葉がまたイカしてまして、

アーティキュレーションとは音楽に生命を与えることである。
セルジュ・チェリビダッケ

チェリビダッケかっこよすぎます・・・

著者の前書きを読むと、現今のクラシックのPops化・ショー化に強い危機感を抱いていて、それがこういう啓蒙的な著作をならしめたのだと思います。技術的には飛躍的に優れた演奏者がしかも多数出ている現在、本当にアーティキュレーションが音楽に生命を与えている演奏家がいるのか、そして、聴衆たる我々がそこを判断できるのか?前書き部分だけでもすっかり感心させられます。

この本に出会って数年、毎月数枚ずついろいろなCDを買っていますが、ほんとに有り難い書籍だな〜と(バルトークのヴァイオリンのためのミクロコスモスなんてそうでもないと中々買いません。。。ヴィコウミルスカの演奏はフンガロトン・レーベルですし。)、毎月CD到着が楽しみです。

マーガレット・キャンベル著『名チェリストたち』商品写真さて、チェロの推薦書籍に参りましょう。これが随分数が少なく、わたしはチェロに関しては、洋書にトライしていないので、一つだけ挙げることになってしまいますが、マーガレット キャンベル著『名チェリストたち』東京創元社刊はなかなか好著でした。

古典派の時代から歴史的なチェロ演奏法の変遷を説明した後、さまざまな名チェリストの小伝が続きます。原書は1988年出版で、リン・ハレルやシフ、ヨーヨ・マ当たりが次代の旗手といった扱いをされています。こういった本には珍しく、推薦盤の記述がないのですが、演奏家の名前を知って、好みの検討をつけるには良書と言えるのは変わりないことと思います。

文中、演奏家の様々な逸話がふんだんに紹介されていて楽しめます。巻末には、師弟関係をまとめた図表を付録。

この本で、初めてエンニオ・ボロニーニというチェリストの名前を知りました。フォイアーマンが「世界一の腕だ!」と激賞した人で、これがまたボクシングをやっていたり、飛行機乗りになったりという相当変わった人だそうです。ボロニーニのCDはあるのですが、買いやすいものは小曲がほんの少し、ちゃんとしたアルバムは長らく絶版中でどうにもなりません・・・

チェロの場合、わたしのまわりには、クラシックをほとんど聴かない人でも好きだという方が結構いらっしゃいます。落ち着いた音色で聴きやすいということもあろうかと(人によってはピアノでもヴァイオリンでも高音そのものがうるさいって方も居て、それはそれで結構判ります)。もう少し情報が手に入りやすければ、愛好家も存外増えるのかな〜と感じます。

では、また明日!
◎作曲家や演奏家の名前から他の記事を探すには:
作曲家から探す / 指揮者から探す / ピアニストから探す / ヴァイオリニストとその他の演奏者から探す / その他の記事(売れ筋ランキングやコンサート評etc)を見る

◎ご紹介した曲や本のジャンル(交響曲かピアノ曲か、伝記か自伝かetc)から探すには:
曲や書籍のジャンルから探す

タイムリーな記事のご購読にはRSSが便利です。
RSS 1.0(RDF Site Summary) / RSS 2.0 / はてなアンテナ
この記事へのコメント
こんにちは。先日、スクリャービンのところにコメントさせていただきました。
オグドン・・・良かったです。

シューベルトの記事も、早速「シューベルトの手紙」をアマゾンで購入しました。

上のチェリビダッケの言葉もすばらしいですね。
音楽は、生き生きしていないとだめですよね。
共感できる内容が多く、更にとても勉強になりいろいろ読ませていただいております。
では。
Posted by にがうり at 2008年02月02日 17:28
こんにちわ!コメントありがとうございます!

オグドン良かったですか!なによりです。。。お買い求めになって、
「今一つ・・・」だったらどうしようとちょっと心配しておりました。
なんだかんだ言って、ひとそれぞれ好みがあるので、しょうがないと
も思いますが、自分も書いた後に、「大丈夫だよな〜」と聴き返したり
してしまいます。

そうそう『シューベルトの手紙』は訳者さんが気合が入りすぎて、
自分のコメント挟みすぎで、私は「しょーがないなーもー」とそこは
そこで気合の空回りを楽しみつつ読みました。もしそこが気になったら、
ごめんなさい!

*****

自分なんて全然弾けない代わりに、なるべく本を読んだり、人に
色々きいているだけで、そんなお恥ずかしいことであります。

でも、本を買ってくださったことは本当に嬉しいです。なんだかCDの
あれはいいこれはいいという言葉ばかり流通していますが、それに
比して、音楽家自身の言葉ってあまり取りざたされていない気がしています。
(私が寡聞にしてというだけかも知れませんが・・・)

たかが私のブログでも、ほんのちょっとでも人の目が本に目が向けば、
絶版だらけの音楽書の現状も少しは改善されないかな〜と現実味の
ないことを考えてしまいます。

では!
Posted by sergejo at 2008年02月03日 03:17
"The Art of Violin" は、この3つのシリーズの中で最も出来がいいと思いますよ。
発売したばかりのものをある音大の先生が見て気に入って教えて下さったので、血眼で探したけれど、当たりをつけられるまで時間がかかったのを覚えています。で、歌とピアノは「まあ、こんなもんか」と軽く眺めていたのですが・・・自分がやっていることとは全く関係なく・・・ヴァイオリンのものは冒頭でメンデルスゾーンを矢継ぎ早にいろいろなヴァイオリニストに切り替えて、しかも一貫して聴かせる、という冒頭シーンに度肝を抜かれてしまいました。
ヒラリー・ハーンの才媛ぶりも、この映像の中での彼女の語りの適切さで既に伺うことができる点、非常に素晴らしいと思いました。
ギトリスの人柄も、これ以上良く出ているものに出会うのは難しいですしね。
いいものをご紹介下さいました!
Posted by ken at 2008年02月03日 12:23
(すみません、お返事遅れました。)

ヴァイオリンの出来が良すぎます!モンサンジョンが全部作れば良かったのにって友人と話した記憶があります。

ヒラリー・ハーンはまた可愛い顔して、一番若いのに、一番真面目に分析的に答えるというのが面白いし、ギトリスはコメディアンだし、パールマンは野球見に来たどこかのおじさんみたいだし・・・

あのパガニーニの曲の映像もびっくりでした。あれじゃ悪魔だと思っても無理ないです!

Posted by sergejo at 2008年02月11日 03:56
コメントを書く
お名前: ハンドルネーム可です

メールアドレス: 未入力OKです

ウェブサイトURL: 未入力OKです

コメント: ご随意に!

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。

この記事へのトラックバック
Top / 記事一覧:作曲家別 / 指揮者別 / ピアニスト別 / ヴァイオリニストとその他の演奏者別 / その他の記事
Copyright© 2007-2009 sergejo_look4wieck.com All rights reserved.
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。