2008年02月04日

ピーター・ウィスペルウェイさんのリサイタルに行って参りました − バッハの無伴奏チェロ組曲全曲 at 紀尾井ホール

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ウィスペルウェイ演奏 バッハ 無伴奏チェロ組曲の商品写真昨日はオランダ出身のチェリスト、ピーター ・ウィスペルウェイ氏のリサイタルに行って参りました。東京は四谷、ニュー・オータニと上智大学の間にある紀尾井ホールでの公演です。

雪に足をとられつつ上智大学の脇を通って、「上智は法学部受けたんだっけ、もう一つあったようなないような・・・」と20年ほど前の受験時が懐かしゅうございました。ついでに「大久保公暗殺現場ってこの辺りだよな〜」とか、実際近辺のどこかに石碑があるのですが、まだ見たことはありません。

雪の日ながら、会場にはきちんとお客様も集まって、なんとなく期待感の漂う雰囲気。電車の遅れ、駅からの歩きにくさなどを考慮して、10分遅れのスタート。わたしにとって初めてウィスペルウェイ氏の演奏を聴く場です。

曲目はバッハの無伴奏チェロ組曲全曲

きびきびとした歩調で舞台にあらわれたウィスペルウェイ氏がさっと弾き始めましたが、この日私が一番感心したのはその多彩で軽やかな音色でした。

これはこの日のバッハの弾き方とは関係なく、軽くて、さわやかな音なんだろうと思います。ただ軽いとか、ましてや小さいということもなく、紀尾井ホールも決して大きなホールではありませんが、みずみずしい音が私の居た奥の席まで広がります。

その弾き方も軽々としたもので、遠目で見ていましたが、手の先、指先にあまり力が掛かってないように見えました。古楽器もモダン楽器もあやつるウェスペルウェイはアンナー・ビルスマに師事した由。ヴィブラートを掛けないなら力の入り具合も違うのでしょうが、そういうことを差し引いても力が抜け、非常に軽やかに見えました。

もっとびっくりしたのは、弓の動きで、これがいつでも弦に一点で軽く吸い付いているように滑らかに移動します。なんだか不思議なものを見ているような感覚も持ちました。

どの部分も楽々と弾かれ、右や左の客席に視線を絶えず送りながら、開放弦では軽くはじかせた(←という表現でよいのでしょうか・・・)左手を前にゆるやかに差し出したりと 、一連の動作は、きさくというか、愛嬌があるというか、余裕があるというか、もう型ができてて無駄がないな〜といいますか、大したものです。

では、音そのものではなくこの曲をどう弾いたかでいくと、やっぱり、きびきび、軽く、さわやかにといったところでしょうか?

あんまり難しいことを言わず、気ままに弾いたという感じがしましたが、他の皆様はどうだったのでしょう?拍手は大きなものでしたから、楽しまれたお客様が多かったのだと思います。

楽章ごとに、早目の楽章は早目、遅めは遅め、舞曲はそれにはずむリズムをつけてと判りやすいのは勿論ですが、総じて早目のテンポ。一つの楽章の中でも、テンポはちょこまかとやや唐突に動いて、結構即興的・個性的なものと言ってよいかしら・・・節目節目で見栄を切るという感じでグッとテンポを落として、音の強さも変えるのが頻繁だったりと、うまくのれないと迷子になってしまう感じも持ちましたが、まーこれは個々人でいろいろ差のでるところでしょう。

気軽に音を楽しめばいいのかなーというところでしょうか。

この日は、オール・バッハのプログラムですが、他の公演日を見るとロマン派・(比較的)現代ものだったりのプログラムもありました。どの時代の曲を弾いたかで印象も変わりそうで、もっといろいろな曲が入っている日に行ってみれば良かったかなとちょっと思いました。

結構、CDも出ておりますので、ご興味があったらこちらをどうぞ。


カタカナ検索では一枚しかでてきませんが、原語表記 Wispelweyでずらっと揃います。

ではまた明日!
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この記事へのコメント
弦楽器(ヴァイオリン属)の場合、左手は「体重を乗せる」役割を持っているので、力を入れる演奏は間違いです。学生時代、チェロの先輩がチカラで押さえる練習をしていて、専門の方に「それじゃダメだよ」と注意されたのを鮮明に覚えていますが、私もなかなか自分自身のこととしてまでは身につけられずに悩みました。
ウェスペルウェイ氏の左手のかたちに注目すると、この点がよく理解できます。
普段、歩く時に、誰でも手をぶらぶら振ってますでしょう? その時、手はどうなっていますか? 自然な程度に丸まっているはずです。 その、歩いたときの自然な手のかたちを保ったままで、彼がチェロの上で指を滑らせているのが、はっきり見て取れますよ!

http://jp.youtube.com/watch?v=ycF8OtRjYlE&eurl=http://ken-hongou.cocolog-nifty.com/blog/
Posted by ken at 2008年02月09日 20:44
それは、「自然に伝わる重さだけを利用するのであって、指先の強さなどを利用しない。その方が、音が柔らかく伸びて、均一に鳴って、また早いパッセージを正確に弾くこともそうしないとできませんよ」ということでしょうか?

なんか面白いですね。わたしはオートバイにのるのですが、きちっと体重を後輪にあずけるとき、背中をアーチ型にせよなんて話があります。

なんちゃってで居合いもちょっとやっているんですが、切っ先がぶれないで動く為に完全に筋肉を使うなとか、、、、なんか共通点あるのかななどと思ってしまいます。

*****

この映像面白いです!私が寝ぼけていたのかも知れませんが、行った日はこういう解釈では弾いてなくって、もっと節々強調し過ぎーっみたいな演奏でした。

うーーーん、寝ぼけていたのかしら・・・

*****

最近、Kenさんが書かれているチャイコフスキーのお話面白いです。ムラヴィンスキーの演奏の和音感ってそうですよね。「しっくりしてていーなー」くらいにしか思ってなかったので、勉強になります!




Posted by sergejo at 2008年02月09日 23:58
受け売りですが、本職さんは、
「今日はこう弾いて面白かった・・・じゃあ、明日はこう変えてみよう!」
というのが健全な発想なんですって。

ですから、曲想は違ったかも知れませんが、技術はスポーツと同じで「体に染み付いた」ものですから、その点の変化(フォームが違っていた)というのは、なかったんじゃないかしら。・・・「いや、フォームも変わってましたよ」というのでしたら、ゴメンナサイ!(謙虚に!)

ムラヴィンスキーのリハーサルって、わりとシンプルなんですけれど、とにかく響き作りにはうるさい人だったことがよく分かります。DVDでも窺えますが、CDの対訳を読みながらのほうが、不思議と感触がよく伝わってきます。
Posted by ken at 2008年02月11日 16:54
弾き方の技術っていいますか、楽譜抜きにして、音を出すというか、そういうところでは変化なしだったと思いまーす!

http://sergejo.seesaa.net/article/71648053.html

ニコ動のコメントが、けっこうウケます。

コンサートそのものもいいけど、公開練習の方いきたいな〜


Posted by sergejo at 2008年02月11日 18:05
>ニコ動

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夜中に起きないと、見られないな〜
会費払うとこまで太っ腹じゃないしな〜

体格は腹が太いんですが。。。
Posted by ken at 2008年02月11日 21:54
しばらくは「早く24時間OKにならないかな〜」と思ってましたが、すぐに忘れてしまい。気づいたら、「OKになりました」という連絡が来ました。

会費払わなくても、我慢もしない内にすぐ大丈夫になるのかな〜と。
Posted by sergejo at 2008年02月12日 22:30
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