2008年02月13日

アメリカでのホームステイ中の思い出 − 素直な感動話

このエントリーを含むはてなブックマークBuzzurlにブックマークこの記事をクリップ!Yahoo!ブックマークに登録
ふと思い出しました。20年以上前のアメリカでの短期ホームステイ中の話です。

アメリカなら、輸入盤のCDが山ほど安値で買えるだろう・・・と思っていましたが、大型ショッピングモールに行ったところで東京で見るような大きなCD屋さんもない状態。値段も輸入盤はさして安くもなく(フィラデルフィアの郊外で、価格は大抵16ドルぐらいだったような)、困った挙げ句に図書館に行ってみたところ、見つけたのはグレン・グールドのドキュメントのVTR

喜び勇んで借りて来て何度も繰り返し見ておりました。

当時と言えば、いまに輪を掛けて英語なんてできませんでしたが、ホームステイ先のお孫さんに「毎日同じものばかり見て〜」とからかわれつつ、「いま、ここのところ、何て言ったの?」と教えてもらいながら随分楽しんだものです。

右はその一部で、YouTubeのコメントには、”アート・オブ・ピアニスト”からとありますが、元々はそのドキュメント《Glenn Gould On the Record / Off the Record》の一場面。前後に湖畔で犬と暮らすグールドが、愛用の古いチッカリングで・・・なんてナレーションがあったかと思います。

このVTRはグールドが好きになったきっかけでした。バッハもグールドの演奏から聴き始めたくらいで、面白く聴いてはいたものの何がどう凄いのかなんだか判らず、当時は書籍も日本語訳はあまりない頃で、一体どんな人なんだろうと想像だけしていたものです。

《グレン・グールド 27歳の記憶 On the Record Off the Record》の商品写真その時グールドが飼っていた犬の名前がバンクォー。文学少年だったのでまずそれに「!」と思い、それ以上に“好き”と言えるになったのは、友人の作曲家との会話の場面

「ウェーベルンはシャイな人物だったよ」という友人に、グールドが「ウェーベルンがシャイだって!?」と弾いて聴かせるのが、ピアノのための変奏曲 Op.27。「ほんとうにシャイな人物は、、、」と言いながらグールドが続けて弾いた曲は・・・

と切ってしまうとちょっとやらしいのですが、まだご覧になってない方はぜひ機会のある時にDVDをご覧いただければ幸いかと。あんまりいい場面なので言ってしまうのはなんだな〜と(リンク先のAmazon.co.jpのカスタマー・レビューにはばっちり書かれております!)。

大学図書館などならきっと置いてあるかと思います。

******

短期滞在でしたが、ご家族の方は決して裕福ではないのにもかかわらず、ニューヨークやワシントンにも週末連れて行ってくだすって、絵を見まくったり(印象派のいい絵って、結構、アメリカにも多いんですよね)、やっとサムグッディでCDの買い物ができたり、バーンズ&ノーブルで読めもしないのに「いつか読むぞ!」と本を買い込んだり。

・・・とその時に買って来たCDも飽かず毎日聴いていたのですが、ふと振り返ると、ホストファミリーのお母さんの姿。

「ここで聴いていいかしら?わたしはこういう音楽がほんとに好きなの」

と。その時の表情といい、言葉のイントネーションといい、いまでも鮮明に覚えています。

ホロヴィッツ独奏 スカルラッティ・ソナタ集 の商品写真・・・この拙いブログもはじめて(たったの)数ヶ月になっておりますが、ついつい変わったものを書こうなんて思ってしまうもので、初心忘るべからずという思い出話になりました。

素直に好きだと言えるものを素直に楽しむというのが、なにがあろうと原点だな、、、という自戒をこめて。

その時、聴いていたのは、、、当時はジャケットも違って、中身も若干曲数が少ないものでしたが、右のCDです。

ではまた明日!
◎作曲家や演奏家の名前から他の記事を探すには:
作曲家から探す / 指揮者から探す / ピアニストから探す / ヴァイオリニストとその他の演奏者から探す / その他の記事(売れ筋ランキングやコンサート評etc)を見る

◎ご紹介した曲や本のジャンル(交響曲かピアノ曲か、伝記か自伝かetc)から探すには:
曲や書籍のジャンルから探す

タイムリーな記事のご購読にはRSSが便利です。
RSS 1.0(RDF Site Summary) / RSS 2.0 / はてなアンテナ
posted by sergejO at 13:48 | Comment(2) | TrackBack(0) | その他
この記事へのコメント
クラシック愛好家の方といろいろお話すると、グールドくらい好き嫌い(いい悪い、という評価ではなく)の違いの激しい演奏家はいませんね。
演奏の印象から先に入って「好き」か「嫌い」が別れてしまうようで、まあ、彼の演奏スタイルから思うに、そんなことが起きてしまうのも無理もないかなあ、とは思います。
が、本で読んだ彼の言動は面白かったし、最もだと思える箇所もあったりした記憶があり、「彼はどう考えてこう弾いたのか」をこちらも考える、というのは楽しい作業でした。DVDは、アート・オブ・ピアニスト以外には、モンサンジョンのまとめた"Glen Gould Hereafter"くらいしか見ていませんが、これも実に不思議な、それでいて実に納得のいくドキュメントでした。

http://ken-hongou.cocolog-nifty.com/blog/2006/10/post_3b41.html

ご記載の映像も、拝見したいなあ、と思います。
Posted by ken at 2008年02月13日 22:31
どうもです!お返事おくれました。

私など譜面を検討しない聞くだけファンなので、「いったいなんなんだこの曲は・・・」という苦手曲の対位法と和音の勘所をグールドが強調してくれるお陰で輪郭が掴めた!と思った曲がちらほらあります。

好きな曲でも、グールドのディアッベリもやっぱり好きで、、、さすがに苦笑なのはシューマン室内楽くらいかしら。。。

モンサンジョンのHereafterは私は見ていないのですが、DVDは日本語字幕は入っているのでしょうか?
Posted by sergejo at 2008年02月16日 14:21
コメントを書く
お名前: ハンドルネーム可です

メールアドレス: 未入力OKです

ウェブサイトURL: 未入力OKです

コメント: ご随意に!

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/83834498
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
Top / 記事一覧:作曲家別 / 指揮者別 / ピアニスト別 / ヴァイオリニストとその他の演奏者別 / その他の記事
Copyright© 2007-2009 sergejo_look4wieck.com All rights reserved.
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。