2008年03月05日

横山幸雄の新譜! J.S.バッハ ゴールドベルク変奏曲 − 熟慮と見事な技術が下支えする、自然で軽やかな名盤です

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ここ数日聴きっぱなしでありました2008年2月発売の横山幸雄の新譜 J.S.バッハ ゴールドベルク変奏曲 BWV988「やっぱりピアノって楽しい!!」と再認識させる爽やかで見事な演奏です。録音は2007年10月30日、31日、於 石橋メモリアルホール

横山幸雄演奏 バッハ ゴールドベルク変奏曲の商品写真弊ブログには「本日は○○○の誕生日です!」の企画記事がありますが、今月バッハの誕生月で、そちらで書こうと考えましたが、新譜ですし、日本の演奏家の名録音が一つ追加されたと言って良い出来なので急遽ご紹介です!

Sony MusicのConnectedDというシステムで、このCDを購入された方には、ピアニストのインタビューとちょっとした演奏姿が映像で見られます。10分強の長さですが、本年4月末日までしか見られないとのこと。クラシック音楽のファンは新譜を追っかけて買うものでもないでしょうから、見逃す方もあるやも知れません。ちょっとその内容をご報告致します。

いつも素晴らしいなと思うのが横山氏の演奏時の姿勢。武芸の名人に云う腰が浮いていない姿勢といったら変ですが、どこかで無理に支えているような感じがしません。恍惚の表情もなく、クールかつ普通に弾くのも今となっては好感を持ちます。

インタビューでは、PVですから、多分無理に軽いこともしゃべらされていますが、面白かったのは、おぼろげな記憶なので細部が違うかもしれませんが、「バッハがいまいたらどうします?」という質問に、「代わりに弾いてもらいますよ」と答えていたこと。これはピアニストであれば、誰しも持つような素朴な本音でしょうが、間髪入れずに答えた様は微笑ましいものでした。

同氏曰く、バッハが現代に居たとして、現代ピアノを前にして自然に弾き始めたらどうするか・・・と考えて演奏したとのこと。この自然という言葉が示すように演奏は、自然に、軽やかに、時に快速に、時にゆるやかにと、すらすらと進んでいきます。「奇を衒わずに」進むのに、変奏ごとに音楽の表情の変化、一つの変奏の中での変化も見事なもの!しかし、この「自然さ」を支えている、横山氏の細かなニュアンスをおろそかにしない熟慮と技術の確かさに気づかざるを得ません。

この熟慮と技術については、インベンションでうなっている私などより、もっとピアノをやっていらっしゃる方であればずっと楽しめることが多いと思います。

判りやすいところで云うと、各声部での音色の見事な使い分け。これも細かく云うと、タッチや音の強弱の対比・バランスであったり・・・ポリフォニカルに個々のラインが明確に独立して、それでいて過度に分離された感じも無く、なかなかこういう演奏も得難いものかと思います。

ゴールドベルク変奏曲も古今東西多数の名盤がありますが、バッハの面白さ、ピアノの面白さを今更ながらに教えてくれる一枚として、推薦には十二分に値するものと思います。ご興味を持たれましたら、ぜひどうぞ!

この録音に唯一欠点があるとすれば、繰り返しが省かれずに70分を超える長さであっても、「もっと聴きたい!」と思わせるところでしょうか?

ではまた次回!

p.s.:Sony Musicさんには、限定盤で販売されたべートーヴェン ピアノソナタ全集の再発売ぜひご考慮ください!!
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posted by sergejO at 16:53 | Comment(2) | TrackBack(1) | 注目新譜!(含むDVD)
この記事へのコメント
初めてお邪魔させて頂きます。
24hirofumiと申します、よろしくお願い致します。

横山さんのゴールドベルク、素晴らしい演奏のようですね。録音なさったことも存じ上げておりましたし、半月ほど前にショップで見かけてものの、どうしたものかと迷っておりましたが、これで吹っ切れました。

−バッハがいまいたらどうします?
−代わりにに弾いてもらいますよ
横山さんらしくて思わず笑ってしまいました。
Posted by 24hirofumi at 2008年03月05日 17:43
24hirofumiさま、初めまして!コメントありがとうございます(「代わり」でtypoしておりました。この点もありがとうございます!)。

横山さんの演奏は、実にさりげないところもいろいろな楽しさがあって面白いですよね。インタビューはひょうひょうとお答えで結構うけました。「バッハは、、、こう、、、何と言うのかな、、、アルファ波」というところでは、「おいおい」と突っ込んでしまいました。

明日は上野で横山さんの室内楽の公演があって楽しみです。
Posted by sergejo at 2008年03月05日 18:40
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ゴールドベルグ変奏曲 〜横山幸雄
Excerpt: 「バッハをあえてロマンチストと呼びたい」
Weblog: 音楽徒然草
Tracked: 2008-03-13 17:58
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