2008年03月18日

衛星第二放送のバレンボイムのマスタークラス第6回 − 生徒サリーム・アッブード・アシュカール

このエントリーを含むはてなブックマークBuzzurlにブックマークこの記事をクリップ!Yahoo!ブックマークに登録
パレスチナ音楽祭websiteのアシュカール紹介記事の写真日曜の深夜に放送されたバレンボイムのマスタークラス、相変わらず面白いものでした。

今回の生徒はサリーム・アッブード・アシュカール Saleem Abboud Ashkar(左の写真は、www.palestinemusicfestivals.orgのアシュカール紹介記事のもので、その頁にリンクしています)。曲目はべートーヴェンのピアノ・ソナタ第21番 ハ長調 Op.53《ワルトシュタイン》の第一楽章。

回を重ねて見ていると、段々バレンボイムがいいそうなことが判って来て、面白いものです。見ているだけの私でも学習しているということでしょうか?(過去のマスタークラスについてご興味あれば、この頁の右サイドバーのタグクラウドの「ピアニスト」やcategoriesの「TV番組から」を開いていただければ、拙文がございます。)

要点なんて行ってしまうと、過去の放送とそれほどかわりないものになってしまいますが、今回特に言われたことを取り上げると、

・レガートでペダルに頼りすぎない。
・早いパッセージでペダルを使いすぎないように

というところでしょうか?

今回の客席との質問では、ヘンレ版を使われているように見えますが、どの版が良いのでしょう?と聞かれ、バレンボイムは、私は版の比較検討が好きだ。シュナーベル他諸々の版もよく見る。名演奏家の考えがわかるので大変ためになる、ヘンレ版は信頼できる版と考えているが、比較検討も好きだと答えていました。

そうそう、後、面白かったのが、「私にとってのsoundの師はブゾーニ Feruccio Busoniです」とのバレンボイムの発言。

今回の放送もDVDに収録されていて、他の生徒の回にしても大変面白いもの。このブログでは何度もお薦めしておりますが、ぜひ詳細はそちらでご確認を!(とは言え、まだ日本語版がないので、英語が億劫な場合は番組を録画するのが一番と思います)。

*****

このアシュカール氏は、番組のwebsiteでは、イスラエルのピアニストと書かれていましたが、ナザレ生まれのパレスチナ人。1976年生まれですから、まだ30歳になったばかりというところ。彼に関するwebsiteのめぼしいところとを挙げますと、英語のものになってしまいますが、、、

Balmar and Dixon Management websiteの紹介記事:音楽事務所でしょうか?

パレスチナ音楽祭websiteの紹介記事:上の写真にリンクしたものと同一です。

そうそうデビュー版が出ているそうで、日本語では下の記事も見つけました。

Piano e Forte − 2005-10-05 Saleem Ashkarのデビュー盤

いまAmazon.co.jpをチェックしたら検索にはかからなかったのがなんとも・・・

なお、またまた英語ながら30分ほどのインタビューが聞けるものもあります。

mefeedia.comのA Piano Master Class with Saleem Abboud Ashkar

ピアノマスタークラスとありますが、演奏なしで普通のインタビューです。聴き手が(その気持ちは判るのですが・・・)音楽から微妙に離れて、政治的・文化的な質問をして、アシュカールも随分困っていますが、そのため、彼の生い立ち、環境などについて興味深い話が多いと思います。

バレンボイムがなぜアシュカールを取り上げるか、そもそも若くしてバレンボイムの畏友ズービン・メータと共演したのは何故か、と考えるといろいろ想像できるかと思います。

『バレンボイム/サイード 音楽と社会』の商品写真私はかつて中東市場関連の営業マンとして働いていたことがありますが、この辺りの難しい問題は、日本では最近増えたとは言え放送が少ないもので、実に実に・・・と思って居ります。

取っ付きやすい書物を二冊ご紹介致します。言葉が難しいということはなく、いろいろ考えさせられるものなので、私の感想など抜きにして、ぜひ書店にお立ちよりの際にちょっと目を通されることを。

一つはバレンボイムとサイードの共著『バレンボイム/サイード 音楽と社会』。6回のセッションからなる対話です。バレンボイムはご存知の通りユダヤの出身、サイードは既に亡くなっていますがパレスチナ人の学者です。

ブルデュー著『資本主義のハビトゥス―アルジェリアの矛盾』の商品写真もう一つはフランスの社会学者ブルデューの『資本主義のハビトゥス―アルジェリアの矛盾 』。これはパレスチナ問題ではなくアルジェリアを扱ったもので、パレスチナとはまた問題の"中心"が違うとも言えますが、経済と文化との関係については、普遍的な判りやすい一例を示していると思います。

ではまた次回。

p.s.:次回のマスタークラスの放送は、今月末で2008年3月31日(月)00:55〜 バレンボイムのマスタークラス 第7回。感覚的には30日の日曜の深夜。取り上げるは、べートーヴェンのピアノ・ソナタ第31番 変イ長調 Op.110の第一楽章。生徒はハビエル・ペリアネスさんとのこと。これは現在発売中のバレンボイムのマスタークラスのDVDには収録されていないのでお見逃しなく!(DVDは六人分)
◎作曲家や演奏家の名前から他の記事を探すには:
作曲家から探す / 指揮者から探す / ピアニストから探す / ヴァイオリニストとその他の演奏者から探す / その他の記事(売れ筋ランキングやコンサート評etc)を見る

◎ご紹介した曲や本のジャンル(交響曲かピアノ曲か、伝記か自伝かetc)から探すには:
曲や書籍のジャンルから探す

タイムリーな記事のご購読にはRSSが便利です。
RSS 1.0(RDF Site Summary) / RSS 2.0 / はてなアンテナ
posted by sergejO at 17:47 | Comment(0) | TrackBack(0) | TV番組から
この記事へのコメント
コメントを書く
お名前: ハンドルネーム可です

メールアドレス: 未入力OKです

ウェブサイトURL: 未入力OKです

コメント: ご随意に!

認証コード: [必須入力]


※画像の中の文字を半角で入力してください。
この記事へのトラックバックURL
http://blog.seesaa.jp/tb/90037284
※ブログオーナーが承認したトラックバックのみ表示されます。

この記事へのトラックバック
Top / 記事一覧:作曲家別 / 指揮者別 / ピアニスト別 / ヴァイオリニストとその他の演奏者別 / その他の記事
Copyright© 2007-2009 sergejo_look4wieck.com All rights reserved.
×

この広告は1年以上新しい記事の投稿がないブログに表示されております。