2008年04月01日

本日4月1日はフェッルッチョ・ブゾーニの誕生日!その1− 名著とブゾーニ自身のピアノ演奏のCDご紹介です

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4月1日フェッルッチョ・ブゾーニ(Feruccio Busoni 1866-1924)の誕生日です。

いつも通りの気楽なスタンスで、ブゾーニをちょっと聴いてみました!という体験談誘い掛けであります。

ちなみに左の映像は、アレクサンダー・ビルダウというピアニストの方がご自分のYouTubeチャンネルを作って公開しているものです。

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ブゾーニというと、自分に取ってちょっと不思議な人でした。1880代後半に数年ヘルシンキで教職を得て、若きシベリウスを励ましたり。バルトークに対してもそうです。

作曲家だけでなく、少年(青年?)期のR.ゼルキンヴァイオリニストのシゲティにも。

欧州各地に出没しては、さわやかに軽やかに決定的な影響を与えるように教え、励まし、去って行く・・・そんなイメージです。

オーストリア・ドイツ圏でのことですし、同時代人なので不思議なことはありませんが、幼い日にはリストにあったり、シェーンベルクと親しく、交流サークルにはツェムリンスキーや、ピアニストのシュナーベルも居たり。

ブゾーニを知ろうとしているわけではないのに、様々な音楽家の伝記や自伝を読んでいると、いろいろなところにひょんに顔を出すのです・・・

謎の世話役ブゾーニの一例として、シゲティの自伝にある話を挙げますと・・・

シゲティは1895年の生まれですが、ブダペストの音楽院でイェネー・フーバイに教育を受け、ベルリンで人前で演奏する経験を得たのが10歳前後。この頃、シゲティ少年は何らかのオーディションでブゾーニの前で演奏をしたそうです。自伝ではそのオーディションの結果は定かでありませんが、少年シゲティの手帳だか何かにブゾーニが書いた言葉が、、、

わたしの望むのは、あなたの芸術があなたを満足させること−−−
しかるのちに他人を満足させること。しかし前者の方が大切です。
心をこめて、フェルッチョ・ブゾーニ 1906年

その数年後に再会した時には、バッハのシャコンヌの自作編曲を弾きながらいろいろと教えてくれたそうで、また数年後に今度はイギリスのヨークで出会った時には、「ここの大聖堂は見るべきだ」とほんとうのゴシック建築とはこれこれこうだと簡単に説明してくれたり、、、

上のブゾーニの言葉を読むと、いったい少年シゲティの演奏になにを感じたのだろうか・・・といろいろと想像できて面白いものです。

シゲティの伝記は、実にさまざまな人物との出会いに溢れた楽しい書籍ですが、決して長い記述では無いながらもブゾーニに特別な思いを抱いていたのは間違いないと思われます。

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ブゾーニについては、私も長らく、H.H.シュトゥッケンシュミットの『現代音楽の創造者たち』(←古書店ならもっと安いはずですっ!!)の20頁足らずの紹介を読んだだけでしたが、何年か前に長木誠司『フェッルッチョ・ブゾーニ オペラの未来』を読んで興味が深まった次第。

長木誠司『フェッルッチョ・ブゾーニ オペラの未来』の商品写真この本は、いま日本で手に入りやすいブゾーニの本として唯一のものと思いますが、ブゾーニの人物と作品の全体像を簡略に示した後、ブゾーニが生涯特別に意欲をもって作曲を続けたオペラ作品に関して、その未完成の作品、(ほぼも含めて)完成した作品を取り上げて、作曲過程での台本の変更や旋律の引用元などなど詳細な説明をしております。

大半はオペラについての研究なのでブゾーニのオペラ作品を聴く際に手助けになることは勿論、その他のジャンルの作品についても簡略な案内があり、ブゾーニをどう聴きすすめるかに大変役立つ著作。

難しい話は抜きにしても、噂ほど酒飲みでなかったですとか、タバコ中毒に関しては軽いタバコながらやっぱりヘビースモーカーだったなどなど、トリビアも結構あって親しみが湧いてきます。

専門的な話が多いのですが(そこらは適当に読み飛ばしたり・・・)、ブゾーニ自身にも作品にも興味が持ってしまうのが良いところです。作曲家の本は一冊読むと実に親しみがわくものです。

その記述を基にお話致しますと、ブゾーニの父はコルシカ生まれの旅回りの名クラリネット奏者母親は父方がドイツ系、母方がイタリア人のピアニストよって3/4がイタリア人とのこと。

父親の影響もあってか、成人後もピアニスト、指揮者、作曲家音楽教師等々の様々な顔で、ヘルシンキ、モスクワ、ボストン、ニューヨーク、そしてベルリンと拠点をあちらこちらして、それぞれの都市に居た間でも、ほうぼうに演奏旅行なりなんなりで出かける生活だった由。

さまざまな若き音楽家、演奏家に出会ったのもうなづけます。

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さて、ではブゾーニの名盤ご紹介は!となると、どの曲にしようか迷うところ。

わたしもいろいろ聴いてみましたが、普通に聴いて「中々これは面白い」というものに出会うものの、「そうそう、この面白さこそブゾーニ!」なんていう、バッハや、モーツァルト等々、名作曲家なら誰にでも1曲2曲ですぐに感じとれるような何かが未だ掴めておりません。。。

正直に言うと、そういうところが、今ひとつメジャーではない理由なのかなと勝手に思っています。

とは言え、ピアニストとしてのブゾーニヴァイオリン協奏曲、ブゾーニ自ら転機となったと語るヴァイオリン・ソナタ第2番、各種のオペラ等々普通に聴いて中々面白いものはあって猛烈にではないのですが、なにか気になります。。。←こういう情報も長木誠司『フェッルッチョ・ブゾーニ オペラの未来』によります。

Busoni&His Legacyの商品写真そんな風でありながら、それなりにたまに取り出して聴いてしまうんですよね。

・・・と書きながら、結構長くなっておりますので、本日はブゾーニのピアノ演奏録音をご紹介して、明日も続けたいなっと!

ブゾーニの自作作品、編曲作品の演奏を収めたCDは現在二つあるようです。一つは右のArbiter盤(トラック情報はこちらから)からだされているもの、もう一つは下のPearl盤

Busoni Complete Recording Egon Petriの商品写真わたしが持っているのはPearl盤ですが、ブゾーニの演奏曲は順序は違えども両者同じものです。バッハ、べートーヴェン、ショパン、リストから9曲。録音年代は1920年前後で、音質は無論良いとは言えないもの。

その他の曲について、Arbiterは上のリンク先の通りで、ブゾーニに師事したエゴン・ペトリとRosamond Leyの演奏を2曲ずつ。Pearlはペトリによるブゾーニの曲の演奏を6曲。

さて、その内容については、、、となると、曲なり演奏なりについて何か言うには、音質・曲数から私にはなんともですが、こういうものは演奏を自分でされる方なら、いろいろと発見もあるやも知れません。 

Arbiter盤のスリーブノートが同社のwebstiteで読めるので、それをリンクしておきます。

リヒテルの先生のネイガウスのエッセイも入っていて、ぱっと読むには少々長いですが面白い内容です。

ではまた次回!
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posted by sergejO at 16:05 | Comment(0) | TrackBack(0) | 作曲家の誕生日です!
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