- ブリテン:ヴァイオリン協奏曲
- 休憩20分
- シューベルト:ハ長調大交響曲
五嶋さんのアンコールはなし、シューベルトの後はワルツを幾つかアンコール。
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さて、五嶋みどりさんは、年初のピアノとのデュオ・リサイタルに行っておりまして、今回もう一度確かめてみたいと思っていました。実はちょっと掴みかねているのですが、大変真面目な演奏者だなという印象を持っています。また室内楽で聴いてみたいです、できれば古典派。
フィラデルフィア管弦楽団は、ほんとに顔ぶれはいろいろな方の集まりで、アジア系の方も随分多いです。ホルンとチューバがみな女性というのが、いままでそういったことはあまり注意していなかったのですが、今回見やすい席だったので、ちょっとびっくりしました。一人、ブリュンヒルデのようなホルン吹きの女性がいって、なんだかすっかり見入ってしまいました。
後半のシューベルトですが、、、折角コンサート行かれて楽しんだ方もいらっしゃるので、かなり躊躇したのですが、やっぱり書くことに致します。「いろんな感じ方がある」ないしは「こいつ判ってないな〜」とご笑覧ください。
思いつきで書いたのではなく、私も自分にはまず疑いを向けるので、このエントリーの下書きを書いた後に、実は昨晩深夜にかかわらず、さまざまメールのやり取りしたり、短時間ながらいろいろ調べてみた・・・ということは申し添えておきたいと思います。
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サヴァリッシュの後を受けて、エッシェンバッハが数年率いたフィラデルフィア管弦楽団ですが、合奏のレベルとしてかなり疑問を持ちました。響き合っていないです。もう非常に単純なところで、木管や金管が「その音量で入ったら・・・」ということが多々ありました。各楽器のソロ・パートのフレージングがそれまでの流れと随分違ったものだったり。弦だってそうです、音量については、エッシェンバッハはさすがに幾つか注意して直していましたが、「それだけではないのでは?」と。
弦の中だけをみていても、随分弾き方、音量がばらばらで、早いパッセージになるとかなりいい加減になっていました。
エッシェンバッハは、全体的にはリズムよく音楽を作ろうというのは判るのですが、ときどき「そのルバートは?」が今ひとつ乗り切れず、、、しかし、問題はそんな解釈云々以前のことで、いずれにせよ彼がこの数年指導したオーケストラなのですから、楽団育成能力については、どんなものなのかと疑問を持たざるを得ませんでした。
合奏能力を除いたオーケストラの音そのもので言っても、なんだか上滑りして、腹に応えないのも独特だなと。これはいつだったか、私が聴いたはず(かなり前のものだと記録を残して居らず、、、)の過去のフィラデルフィア管弦楽団とも違います。
素人でここまで言っていいものか我ながら疑問ですが、率直な感想です。私も自費なので機会は限られていますが、30年に足りない位は国内外でさまざま聴いてきた経験からの正直な意見とお思いください。そして今回書いた事柄は、昨晩の指揮者と楽団だけの問題ではないと思っています。オーケストラの音に満足することが、年々少なくなっています。
このブログそしてLook4Wieck.comでいろいろ書いている人間は、この程度の聴取能力とばれてしまうのですが、かえって良い機会だったかと思います。
・・・気分を害されましたら、申し訳ございません。
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なお、自分に有利な意見なのでひっぱってきたようなもので、虎の威を借りるなんとやらですが、ご参考まで。
今回指揮者はフィラデルフィア管弦楽団の契約更新とはならなかったのですが、その事情を語った記事です。
The Philadelphia Inquirer
Sun, May. 18, 2008
Exit, Eschenbach: The early promise unfulfilled
http://www.philly.com/inquirer/weekend/classical_music/20080518_EXIT__ESCHENBACH.html
ではまた次回。
同じコンサートを別の耳でお聴きになった方のご感想も拝読出来ると、なかなかコンサートに行けないものにとりましてはたいへん参考になります。
まずは、「お覚悟」に経緯を表させて頂きます。
先ほどいろいろ見て回りましたら、別プログラムの感想に似たようなものがあって、ちょっと安心です。
よく考えたら、コンサートについては、私は一人の客に過ぎず、ふざけて聴いているわけでも、相手を茶化したいわけでもなくて、たかがこんな意見一つ躊躇するのは変だなと。
率直に感じたことを大事に養わないといけないと反省しました。
将来、エッシェンバッハないしはフィラデルフィア.Oを聴いた時に、違う感想になればその時、何かまた判るのでしょう。その時の為にも、いま感じたことを確定しておかないと、次の機会に参照できないなぁと。
私も、フィラデルフィア行きたいと思っていましたが、希望の席が取れずに諦めました。
私はあまり頻繁にはコンサートに出かけないし詳しくもないのですが、
エッシェンバッハには、言葉ではうまくいえないのですがいつも「???」が付きまとっていました。
でも、この感想をみてあーーーなるほどと納得してしまいました。
オーマンディー指揮・フィラデルフィアの演奏のCDは結構好きなので聴きに行きたかったのですが、時代は変わったのですね。
秋にはサイモン・ラトル指揮 ベルリンフィルが来るそうですが、ベルリンフィルの音は聴いてみたいと思うのですがチケット代があまりにも高いのでどうしようか悩むところです。
ベルリンとウィーンは子供の頃、スポンサー(祖父&両親)を口説きましたが、さすがにわたしの今の資金力では難しく、スルーしております!
先ほど、グリモー(P)/ヤルヴィ指揮フランクフルト放送交響楽団から帰って参りました。
曲はべートーヴェンのピアノ協奏曲第5番とブルックナーの7番。
明日詳しく報告致しますが、これぞ中堅!という感じで良かったです。
グリモーは好き勝手でオーケストラを困らせるのですが、なんだか好感が持てて(特にアンコールのべートーヴェンの30番。)、最後オーケストラに何度も頭下げていたので、時分で思うところがあったのでしょうか?
あーゆー人は、固いこと言わずに好きに弾かせていいなぁと。
ヤルヴィは音の強弱やリズムだけでなく、ちゃんと音の出し方・イメージもしっかり指示していて、オーケストラもちゃんとお互いの音を聴いていて、一つになってました。
始終ではなくても、時々「いまのはいい!」と。
ヤルヴィもオーケストラも真面目にやってくれてました。
ヤルヴィの顔の見える位置で聴きたかったです。ところどころ、出来の善し悪しが顔にでてたんだろうなーと。
ブラームスも聴いてみたくなってます。もう終わってしまったのでしょうか?
あれはまた、ブルックナーとは別の難しさがあるはずで、ヤルヴィがどんな人なのか判るかなと。