各セットは演奏家や歌手の名を冠していて、簡単に言うとそれぞれの演奏家や歌手のEMI録音集というもの。ものによってはEMI全録音集ともなっています。
元々価格も抑えた企画ですが、Amazon.co.jpでの価格も他のネットショップに比して、少なくとも現時点ではお安い方だと思います(直接的なリンクを付けるのもちょっと露骨かもと避けましたが、HMVやTowerなどご確認ください)。
既に7タイトルが発売されていますが、現在Amazon.co.jpでは2タイトルの取扱い済みで、残りの5タイトルは7月頭に取扱い開始。既に予約受付中です。
EMI Classicsによれば、今後、ギターのセゴビア、ピアノのコルトー、リヒテル、ヴァイオリンのハイフェッツ、歌手のロス・アンヘレスとビョルリンクもリリースするとのこと。
*****
では、現在発売中の7タイトルをご紹介しましょう。まずはもう取扱いが始まっている2タイトル 往年の名歌手ジャネット・ベイカーとジュゼッペ・ディ・ステファノから!

イギリス/歌手
主な収録曲:バッハやヘンデルのアリア、ベルリオーズ《真夏の夜の夢》、ブラームス《アルト・ラプソディー》、ワーグナー《ヴェーゼンドンクの歌》、その他ロマン派のリート曲等
(収録曲詳細とサンプル視聴は、EMI Classics内の特設ページご覧下さい。)

イタリア/テノール歌手
主な収録曲:ヴェルディ《リゴレット》・《イル・トロヴァトーレ》、プッチーニ《ラ・ボエーム》・《マノン・レスコー》、その他、グノー、マスネー等々、イタリアとフランスのオペラのアリア集。
(収録曲詳細とサンプル視聴は、EMI Classics内の特設ページご覧下さい。)
上の二つは6月2日ですからつい先日販売開始なのに、在庫はもうない様子。限定盤ではないから再入荷はあると思いますが、、、そんなに売れるものとも思わないのですし、、、
7月8日からAmazon.co.jpで発売開始にして、現在予約受付中は下の5タイトル。

イギリス/ピアニスト
主な収録曲:ベートヴェン ピアノ協奏曲3&5、ピアノソナタ8,14,21,23,26,27,29の他、モーツァルト(24番)、シューマン、ブラームス(2番)、チャイコフスキー(1番)、グリーグ、スクリャービンのピアノ協奏曲など。
(収録曲詳細とサンプル視聴は、EMI Classics内の特設ページご覧下さい。)
私などには、なんといっても軽々と弾いて行く音が印象に強いソロモン。今から聴いて行きたいという場合、この7枚組は安価にして必要な程度網羅的と思います。ソロモンのCDはTestamentレーベルからもいろいろ出ているのでそちらも要Checkです!(←Look4Wiek.comの検索ページでの結果が出ます)
全部聴いてみたい!という場合は、Testamentで揃える方がいいのかしら、、、組み合わせであちらをたてるとこちらを立たずなのでちょっとじっくり検討要です。
お次も、続けてピアニストで、ルーマニア出身の夭逝の名演奏家ディヌ・リパッティ!これはリパッティのEMI全録音集となっており、7枚組なのに価格的にも大変魅力的。リパッティをまだお聞きでない方にはぜひどうぞ!

ルーマニア/ピアニスト
主な収録曲:ショパンのワルツ、バッハ(1番)、モーツァルト(21番)、ショパン(1番)、リスト(1番)、グリーグ、バルトーク(3番)のピアノ協奏曲、スカルラッティのソナタ、ブザンソンの最後の演奏会などEMIでの全録音。
(収録曲詳細とサンプル視聴は、EMI Classics内の特設ページご覧下さい。)
録音は古いのですが、そういうものはすぐに慣れると思いますし、なによりも良い演奏がたくさん入っていますので、ぜひどうぞ。
私は、この中でも、スカルラッティのソナタ、ショパンのワルツ、シューベルトの即興曲が、一番気に入ってます。優しくて、芯が強いとでもいいましょうか?
昨年(2007年)の丁度いま頃、リパッティの日本語の伝記が刊行されました。畠山 陸雄さんという方の手になる伝記『ディヌ・リパッティ 伝説のピアニスト夭逝の生涯と音楽』です。

友人であった同じくルーマニアの女流ピアニスト クララ・ハスキルとのやり取りもあれば、ケンプ、E.フィッシャー、ルービンシュタイン、ホロヴィッツ他の年上の名人の演奏を聴いた寸評も。この寸評がまた実に簡潔にして要を得たといった内容。
リパッティの音楽に興味を覚えたらぜひお手に取られることを!人それぞれさまざまな発見を楽しめる伝記と思います。
******
ちょっと長くなりましたので、このEMI ICONシリーズ、残りの3タイトルはまた次回!
では!